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「キッズケータイで運航に支障の恐れ」、JALとANAが注意喚起

金子 寛人=日経パソコン 2006/08/04 日経パソコン

 日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は、NTTドコモが販売している「キッズケータイ SA800i」(三洋電機製)について、航空機の運航に支障をきたす恐れがあるとして、それぞれNTTドコモとの連名で注意を呼びかけている。同製品が備える防犯機能のうち、ユーザーの居場所を保護者などに通知する「電源OFF検索機能」を使用していると、電源を切っていても自動的に電源が入り、機内で電波を出し運航計器に影響を与える恐れがあるという(JALの発表資料ANAの発表資料)。

 SA800iは、2006年3月4日に発売された子供向けの携帯電話機(発表資料)。子供を狙った誘拐事件などが頻発していることを背景に、防犯のためのさまざまな機能を盛り込んでいる。国内の携帯電話機市場が飽和に向かう中で、シニア層と並ぶ新たな市場である子供向け市場を開拓する戦略商品と位置付けられている。実際、同年6月末時点で17万台を販売するなど好評を博している。

 同製品では、例えばストラップを引っ張ることで鳴動する防犯ブザーを備える。また、犯罪者が電池パックを容易に取り外せないよう、電池パックをねじで留める構造とするなどの工夫を凝らしている。加えて同製品はGPS(全地球測位システム)モジュールを内蔵している。NTTドコモの位置通知サービス「イマドコサーチ」に登録することで、子供の居場所を定期的に保護者の携帯電話機へ通知したり、防犯ブザーが鳴動した際や電源が切られた際にその旨を通知したりするよう設定できる。

「電源オフ」と「完全電源オフ」の違いに注意

 今回、航空各社が呼びかけているのは、SA800iとイマドコサーチをセットで使用する際の「電源OFF検索機能」である。この機能を設定していると、同製品の電源をオフにしてあっても、自動で定期的に起動し、GPSモジュールで位置情報を確認した上で、その位置情報を保護者の携帯電話機へメール送信する。起動する間隔は設定により、15分、30分、60分から選択できる。このため、搭乗前に通常の電源オフの操作を実施していても、機内で自動的に電源が入り電波を出してしまう。この電波が、航空機の操縦に用いる計器の動作に影響を与える可能性がある。

 これを避けるには2通りの操作方法がある。まずは通常の電源オフではなく「完全電源オフ」という操作を実行する方法だ。具体的には、待ち受け画面で4けたの暗証番号を入れた上で、電源ボタンを長押しする。そこで出てくる確認画面で「はい」を選ぶと電源が切れ、次に手動で起動するまでは完全に動作しない。同製品では子供用、保護者用の2種類の暗証番号を設定できるが、完全電源オフの操作はいずれの暗証番号でも実行できる。もう一つの方法は、設定画面で電源OFF検索機能を解除する方法である。ただしこの操作は子供用の暗証番号ではできず、保護者用の暗証番号が必要となる。

春休みに2件のトラブル、夏休みに間に合うよう対策

 ANAによると、SA800iが発売された直後の春休みに、電源OFF検索機能が原因と見られる2件のトラブルが発生していた。3月23日の関西-那覇便(NH1733)と4月1日の伊丹-仙台便(NH733)である。

 「3月23日の件では、旅客から電源が切れないとの申し出があったが、その後旅客が自力で解決してそのまま搭乗したことと、製品の発売直後だったこともあり、同製品独自の機能が問題を引き起こす可能性に気付いていなかった。4月1日の件でも同様に旅客から申し出があったが、結局その場では解決策が分からず、旅客が伊丹に戻るまでの間、一時的に預かるという措置を採った」(ANA広報室)。なお、持ち込み禁止手荷物を一時預かりにするケースはしばしばあり、例えば夏休みに、旅客が花火を持ち込もうとした場合などに実施しているという。

 こうした問題が明らかになったことを受け、ANAはNTTドコモに照会し、対策などを盛りこんだポスターやチラシなどを用意。時刻表や機内誌にも記載したほか、Webサイトでも注意を呼びかけた。客室乗務員による機内アナウンスでも、SA800iでは完全電源オフにするよう呼びかけるという。「夏休みは子供が1人で搭乗するケースも多くあるため、その時期に混乱を招かないよう対応を間に合わせた」(ANA広報室)。ANAの動きに合わせ、JALでも同様の呼びかけを実施した。

「ケータイの防犯機能は理解できるが……」

 ANAでは今回の件について、「昨今の社会情勢を考えれば、SA800iのように豊富な防犯機能を盛りこんだ携帯電話機が開発されることも理解はできる。ただし、携帯電話機の発する電波が運航に影響を与える可能性があるのはSA800iでも同様であり、同製品のユーザーに呼びかけ、理解を求めていきたい」(ANA広報室)としている。

 NTTドコモは、自社WebサイトやSA800iのパンフレット等での呼びかけは、今のところ実施していない。「SA800iの説明書に記載しているほか、航空各社と共同で呼びかけを図っている」(NTTドコモ広報部)。今後の商品開発については、「SA800iなどに対するユーザーの反響を基に検討していくが、現時点では後継機種などの具体的な話があるわけではない」としている。

 NTTドコモと同様に、三洋電機製の子供向けの携帯電話機「ジュニアケータイ A5520SA」(発表資料)を販売しているKDDI(au)では、「A5520SAでは、SA800iの電源OFF検索機能に相当するような機能はない。一般の携帯電話機と同様に、搭乗前に電源を切れば問題ない」(KDDI広報部)としている。

 なお、携帯電話機をはじめとする電子機器の機内における使用規制は、2004年1月15日に施行された改正航空法と航空法施行規則で定められている。対象となる機器の種類や制限期間の詳細は国土交通相の告示で規定している(国土交通省の発表資料)。違反者は機長による禁止命令を受けることになり、それに従わない場合は50万円以下の罰金が科せられる。

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