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 GPLの内容を正当に理解するためには,その背後にある思想を避けて通ることができない。
 GPLは,「最後のハッカー」と呼ばれたRichard Stallman主宰のフリーソフトウエア財団(FSF :Free Software Foundation)が公開してきたライセンス条項である。FSFを推進母体とするフリー・ソフトウエア運動「GNUProject」では,著作権は国民が従うよう政府が人工的に制定した独占権にすぎないとして,著作権による独占に反対し,ソースコードを共有してプログラマ間の友情を守ることを呼びかけてきた。
運動実現のためにGNUでは,(1)プログラムを実行する自由(第0の自由),(2)プログラムに改変を加える自由(第1の自由),(3)コピーを再頒布する自由(第2の自由),(4)プログラムを改良し公衆に発表する自由(第3の自由)という4種類の自由が認められるべきであり,さらに(2)および(4)の前提として,ソースコードの入手可能性が確保されなければならず,ソフトウエア作者自身でも以上の自由を撤回できないとする。換言すると,これらの点を満たすことが,運動が目指す「フリーソフトウエアの条件」とされている。以上のように,ここで言う「フリー」とは無料ではなく自由という意味である。
こうした自由を守るためには,ソフトウエア作者が著作権を放棄してパブリック・ドメイン化する方法もあるが,この方法では改良を加えた者が,それによって生じた著作権を盾にクローズドな私有(proprietary)ソフトへと転化させて独占販売しうるので,運動の目的に反する結果を招く。こうした事態を避けるためにGNUでは,著作権(コピーライト)を,著作物の私物化を目的とする権利としてではなく,それを自由にしておくために,著作権を放棄することなく逆利用する手法を使用しており,これを「コピーレフト」と呼んでいる。
 GNUでは,コピーレフトは普遍的な概念であり,実際に達成する手段は数多く存在するが,その中心となるライセンス条項がGPLであるとして,作成したソフトウエアにGPLを適用するよう広く呼びかけている。


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