DBアクセス・クラスの自動生成なども
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Torqueは,SQL文を書かずにデータベース操作ができるO-Rマッピング・ツールである。RDBMSのテーブルとJavaクラスの対応を記述したXMLファイルからDBにアクセスするクラスとSQLを生成する。生成されたクラスのインスタンスを生成するとテーブルのINSERTが実行される,クラスの属性を変更するとUPDATEが実行される。RDBMS製品による違いを気にすることも,JDBCに関する各種リソースの確保や開放に関して心配する必要もなくなる。マッピング定義XMLファイルからのテーブル生成も,データベース・スキーマからの定義ファイルを生成も可能である。データベースに関するほぼすべての操作をTorqueから行うことができる。
O-Rマッピング・ツールにはOJB(ObjectRelationalBridge)もある。OJBはRDBMSのみならず,オブジェクト・データベース,LDAP,XMLも視野に入れて開発されている。また,OJBを使用するためのAPIも様々な種類がある*8。
JakartaのJSPカスタム・タグ*9であるTaglibsにはJNDI参照,国際化,日付関連などよく利用されるカスタム・タグや,公式標準タグ・ライブラリであるJavaServer Pages Standard Tag Library(JSTL)のリファレンス実装も含まれる。
Commonsサブ・プロジェクトは,プロジェクト間での開発の重複を避けるため,Jakartaプロジェクトの機能のうち,他のソフトウエアでも再利用可能なものを集めたプロジェクトである。現在,多くのソフトウエアが複数のプロジェクトから次々と提供されている*10。
Jakartaもソフトウエアである以上バグはある。利用時には十分なテストを忘れないでいただきたい。また既知のバグ情報はBug Databaseとして公開されており,キーワードやOSなどで検索できるようになっている(写真2[拡大表示])。
本稿では,利用という側面でお話してきたが,利用だけでなく,オープンソース・ソフトウエアへの貢献も行ってはいかがだろう。開発に直接かかわるだけでなく「バグを発見し報告する」「ドキュメントの日本語化を行う」なども立派な貢献である。皆様の参加をお待ちしている。
黒住幸光(くろずみ・ゆきみつ)氏株式会社アークシステム シニアコンサルタント。 |