ブラウジングがデフォルトで有効 ブラウザ・サービスは,ネットワーク内に存在するマシンの一覧情報を取得するための機能である。[マイネットワーク]で表示する一覧もこのブラウザ・サービスを利用している。 Windowsマシンは,ネットワーク内に存在するマシンの一覧をマスター・ブラウザと呼ぶマシンから取得する。そのため,マシンは起動時や一定時間おきにマスター・ブラウザを探すブロードキャストのパケットを送信する。そのパケットを受け取ったマスター・ブラウザはこれに応答して自分の存在を通知する。 ブロードキャストのパケットは相手のIPアドレスを指定していない。そのため,それに対する応答は,一般のパーソナル・ファイアウオールでは「未知のコンピュータからの通信」として拒否されてしまう。
ところがWindowsファイアウオールには「ブロードキャスト・パケットの送信後3秒間は,同一のサブネットにあるすべてのアドレスからの通信を許可する」という特例がある。そのため,マスター・ブラウザからのパケットが受信可能となる(図7)。
GPOやコマンドで一括設定可能 グループ・ポリシーでは,Windowsファイアウオールの例外について「例外をすべて許可しない」「ファイルとプリンタ共有を許可する」「特定のポートを開く」といった設定ができる。これによって,ドメインやOUに所属するマシンすべてに同じ設定が施せる。
また1台のマシンについて,Active Directory(AD)参加時に適用される「ドメイン・プロファイル」と,非参加時に適用される「標準プロファイル」という2つのルールが設定可能だ(図8)。グループ・ポリシーで設定した項目は,管理者権限のないユーザーが勝手に変更することはできない(図9)。 ADに参加するデスクトップ・パソコンを管理するのなら,ドメイン・プロファイルだけを設定すればいい。もしユーザーが社外にノート・パソコンを持ち出すような環境なら,両方を設定しておくと,社内ではドメイン・プロファイル,社外では標準プロファイルが適用されるようになる。 例えば,ドメイン・プロファイルで「ファイルとプリンタ共有を許可する」ようにし,標準プロファイルではそれを禁止しておく。こうすると,社内ではそのマシンの共有フォルダが利用できるが,もしユーザーがホットスポットなどからインターネットに接続した場合は,ファイルとプリンタ共有は禁止されるようになる。 netshコマンドを使ってもWindowsファイアウオールは設定可能である。例えばアプリケーションを例外リストに追加する場合は「netsh firewall add allowedprogram(プログラムのパス)」である。 もし複数のパソコンの例外リストに一括してアプリケーションを登録したいのなら,netsh firewallコマンドを含むバッチ・ファイルを利用する。netsh firewallコマンドの詳細は,マイクロソフトがWebで公開する「Windows XP Service Pack 2向けWindowsファイアウォール設定の導入」(該当サイト)を参照してほしい。
危険なサービスを公開停止 まずDCOMについては,プログラムを外部からDCOM経由で利用させる際の認証が厳しくなった。ただし,クライアントOSであるWindows XPでDCOMを使っていることはあまりないので,これが大きな問題になることはあまりないだろう。 RPCに関しては,原則として全RPCインターフェースに対する匿名アクセスが禁止されたことが評価できる。大流行したBlasterはRPCインターフェースのバッファ・オーバーフローを悪用しているが,RPCインターフェースへの匿名アクセスは禁止され,NTLM認証が必要になった。
またRPCエンドポイント・マッパーという,そのマシンにおいてRPCで公開されているサービスとポートを他のマシンに教えるサービスへも,匿名でアクセスできなくなった(図10)。同機能は,攻撃者がマシンへの侵入口の探すのに悪用可能だったのだ。
このほかXP SP2では「Messengerサービス」と「Alerterサービス」がデフォルトで無効(オフ)になった。Messengerサービスは,「net send」コマンドを使用して,他のマシンにメッセージを送信する機能である。Alerterサービスは,Messengerサービスを利用して,コンピュータで発生した管理用の警告を通知する機能である。 Messengerサービスは,最近インターネット上でのスパム・メッセージの温床になっており,インターネットに直接接続するユーザーの元に,突然メッセージが送られてくることすらあった。Messengerサービスや,これを利用するAlerterサービスは社内で使う分には便利な機能だが,こういった事情からXP SP2ではデフォルトでサービスが無効になったようだ。
*ブラウザ・サービス
*ブロードキャスト
*netshコマンド
*DCOM
*RPC |


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