■2004年5月24日~28日の5日間,米国San Diegoで「Tech・Ed 2004」が開催された。Tech・Edは,毎年開催されている米Microsoftの開発者向けコンファレンスである。
■Tech・Edに先んじて開催されたWinHECは,ハードウエアやOSが中心であったが,これに対してTech・Edは,開発者向けのコンファレンスらしく,開発ツールを中心とした内容だった。
■前半で会場の雰囲気をお伝えし,後半で講演内容を取り上げる。
(山口 哲弘)

 最初にTech・Edの会場について触れておこう。まず驚かされるのが,会場となっているSan Diego Convention Centerの広さである。セッションが終わるたびに部屋を移動するわけだが,会場の端から端まで移動することになると大変である。歩いて5分以上かかるだろう。毎日これだけ歩けば,確実に痩せるに違いない。

驚きいっぱいのTech・Ed会場
 そして各部屋が広いことにもびっくりである。基調講演や食事の会場となったホールは,とてつもなく広い。野球やサッカーができるくらいだ(野球の場合は高さが足りないかもしれないが,草野球には十分な高さがある)。食事の会場に用意されている席は実際に数えた人によると,各テーブルは間を十分に取ってゆったり配置されていたが,約7000席あったという。


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図1●Tech・Ed 2004ラベルの水。飲み放題である

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図2●会場のあちらこちらにこのような食べ物がどっさりと置かれている

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図3●Tech・Edには参加者が自由に使えるPC。セッション内容を調べたり,セッションのスライド・データをダウンロードしたりできる

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図4●会場のどこからでも無線LANを使って手持ちのPCをTech・Ed 2004のネットワークに接続できる

 会場のあちこちに飲み物や食べ物が置かれている風景は日本でもあるが,その種類の豊富さはあまりお目にかかれないだろう。飲み物はコーラ,水,コーヒーというところが米国らしい(図1)。食べ物も,菓子パン(デイニッシュ),ポップコーン,果物,クッキー,アイスクリームなどが,どっさりと置かれている(図2)。もちろん飲み放題/食べ放題である。ただ,これらをいい気になって食べていると確実に太るに違いない。アイスクリームのパッケージには,510kcalと書かれていた。

1万1000ユーザー,4700クライアントを管理
 日本で開かれるときもそうだが,Tech・Edの会場には参加者が自由に使えるPCが置かれている(図3)。インターネットにアクセスできるのはもちろんだが,イントラネットのサーバーに各セッションのスライドなどがアップロードされており,必要に応じて参加者自身で印刷するのである。セッション会場ではスライドの印刷物は配られない。

 無線LANも利用できる。自分のPCを持ってくれば,参加者ならばだれでも無線LANを使ってTech・Edのシステムに接続できる(図4)。実際,自前のPCを持ってきている参加者が多かった。

 ただそこは,やはり米国。それらの大半がA4のノートPCである。日本では持ち運び用には小さくて軽いB5のノートPCを選ぶはずだが,こちらの人はほとんどが15インチ・クラスのディスプレイを備えたゴツいノートPCを抱えていた。タブレットPCも結構目に付いた。

 Tech・Edの会場全体は大規模なシステムが構築されているわけだが,Microsoftによるとクライアント数は2700台,無線LANへの同時接続数は4000,ユーザー数は1万1000,LANケーブルの総延長は16km(10マイル)に達するという。

 なお,会場のあちこちにあるコンセントの前に陣取り,電気を拝借していた参加者も多かった。米国では公共機関の電気を勝手に使ってもいいのだろうか。空港のロビーでも,PCをコンセントに接続して使っているユーザーが目立った。



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