(Mark Joseph Edwards)

 前回前々回でブラックリスト・サービスの利用に関する情報を紹介してきた。さらに読者からの情報をお届けしよう。

ブラックリストに載ったらISPも巻き込んで解決しよう
 Charles Oriez氏は次のように指摘する。特定のブラックリスト・サービスとトラブルに陥った場合,そのサービスはスパマーをブロックしようとして,うっかりあなたのネットワークをブロックしてしまったのだから,あなたのISPを巻き込んだほうが効果的だという。

 ブラックリストのプロバイダというものは,あなたに耳を傾けようとはしないだろうし,もし耳を傾けるとしても,あなたを助けるようなことは何もしてくれないかもしれない。しかし,あなたのISPは,そのブラックリストのプロバイダとともに事態を改善できるかもしれない。だからISPを巻き込んで解決するのだ。

ある大手ISPはスパマーの排除が難しい
 もう1人の読者は,ISPに関連してある懸念を表明した。ISPのネットワーク・アドレスがブラックリストに上げられる場合,ISPにも責任があるという。もし,この読者やほかの人々が私に教えてくれたことが正しいとすると,いくつかの大手ISPはスパマーに利用されるようになると,解決が難しい。この問題は,ISPの利用目的制限ポリシー(AUP:Acceptable Use Policies)や,その大手ISPのサービスを再販する下請けISPや,私が気づいていないほかの要素に関係しているようだ。しかし,どんな場合でも結局はユーザーが割りを食う。

 ほかの複数の読者は,ビジネスのために使うISPを決めるなら,その前にできるだけ徹底したチェックをしたほうがいいと示唆している。同じことはブラックリスト・サービスにも当てはまる。そのプロセスを進めるとっかかりは,文句が出ていないかどうかを,インターネットの検索エンジンで調べることだ。

 だが,中には思慮の浅い自警団員のような観念を持っている人もいるということも心に留めておくべきだ。もし,そういう人たちがジャンク・メールの切れ端でも受け取ろうものなら,ぶち切れて関係するネットワークをブラックリストに載せるほど,過熱した状態になる。そして彼らはその過程で無垢な人々を傷つけるのだ。一方で,同じ攻撃的な考えでブラックリストを運用している人もいる。だから利用するISPはじっくりと選ぶほうがいい。

Exchange Server向けのフィルタ・ソリューションがお薦め
 あなたが電子メール・サーバーにExchange Serverを使っているならば,Microsoftがホストした最近のWebチャット「Fighting Spam in the Exchange 2003 Environment」を読むことをお薦めする(該当サイト)。このチャットは望まないメールを減らしてくれる「Intelligent Mail Filter(IMF)」について,いくつか洞察を提供してくれる。

 Ron Bradley氏は,Exchange Serverの管理者向けに役立つ情報を書いてきた。彼はVamsoftのExchange用アドオンである「Open Relay Filter(ORF)」をチェックしたほうがいいといっている(該当サイト)。ORFは望ましくないメールを減らすために,「DNSブラックリスト」「リバースDNSルックアップ・テスト」「ホワイトリスト」「キーワード」「添付物」「受信者名」――など複数のフィルタリング方法を組み合わせて使っている。サーバー当たり100ドル以下なので,これはあなたのメール・フィルタリングをさらに強化する一番安い方法かもしれない。