(Mark Joseph Edwards)

 ご承知のように,MicrosoftがWebブラウザ「Internet Explorer(IE)」の新版をリリースしてからかなり長い時間がたった。一方で,Opera Softwareの「Opera」やMozillaの「Firefox」など,他のブラウザはかなり新しい特徴と機能を身につけた。それにもかかわらず,Microsoftは将来のIEの改良版をサービス・パックで提供するという。

Windows 2000以前には新IEは提供されない
 MicrosoftはIEの新版を,単独のソフトウエアとして提供しないと決めた。その理由は,同社がIEをOSの不可分な要素と考えているからである。最新のWindows XP Service Pack 2(SP2)では,OSの基礎となるセキュリティやIEなど,様々な構成要素に改良を加えた。Microsoftは,Windows 2000とそれ以前のOSに対して,同様の改良品を提供する計画はない。

 読者のみなさんの多くは,様々な理由からまだWindows XPにアップグレードしていない可能性がある。一方,システム全体のセキュリティを向上させたいとも考えているはずだ。

 そこでXP SP2が搭載しているIEの代わりに,無償のサード・パーティ製Webブラウザを試してみよう。FirefoxOperaは,どちらもXP SP2のIEと同様の機能を提供してくれる。Operaは使うときにバナー広告が表示されるのを気にしないなら,無償で入手できる。製品を買えば広告なしで使える。Firefoxはオープン・ソースなのでその常として無償で入手できるし,バナー広告もない。

IEへのアドインでセキュリティを強化する
 Windows 2000やそれ以前のOSにおけるIEのセキュリティを改善するには,有償であるがそれだけの価値のある方法が2つある。

 1つ目は,PivXの「Qwik-Fix Pro」をあなたのシステムに追加して,IEのゾーン設定を厳しくし,あなたのシステムに不正なソフトが入り込まないようにする方法だ(該当サイト)。これならIEを最もよく使うブラウザとして使い続けられる。

IE似のブラウザを使う
 2つ目は,Winferno Softwareの「Secure IE 2004」のようなIEに似たブラウザを買うことだ(該当サイト)。これはIEの代替品であり,XP SP2以前のIEに比べて,より高いセキュリティを提供するものだ。どうしても使わなければならない理由がある場合にだけ,IEを使うようにすればいい。

ファイアウオールはサード・パーティ製のほうがいい
 ブラウザ以外に,XP SP2が搭載している改良として,Windowsファイアウオールがある。しかし,サード・パーティ製品のほうが,仕様が高度だ。Windowsファイアウオールは外向きの接続を制御する手段がなく,それらをすべて許す。ネットワーク・トラフィックを厳密に制御する必要があるシステムでは,サード・パーティ製のファイアウオールを使うのが,多分賢明な方法である。