(Mark Joseph Edwards)

 先週私は,ジャンク・メールとウイルス,ワーム,トロイの木馬の侵入を減らせる3つのSMTP認証ソリューションについて書いた(該当記事)。そのうちの「Sender Policy Framework(SPF)」は,7500以上のネットワークに既に導入されており,「DomainKeys」と「Caller ID for E-Mail」はまだ設計やテストの段階である。しかし,今年後半にはDomainKeysとCaller IDは一般に利用できるようになるはずで,自分のネットワークへの実装やテストもまもなく始められるだろう。

電子メール・アドレスは使い捨てにしてしまえ!
 さて,ジャンク・メールを排除し,不正なソフトウエア(malware)があなたのネットワークに入り込むのを防ぐ選択肢がほかに2つある。1つのテクニックは,使い捨ての電子メール・アドレスを使うことだ。つまり,ニューズグループやメーリング・リストにサインアップするときには,フリーで登録できる電子メール・アドレスを使い,見たくもないメールが多数届くようになったら,そのアドレスを変えてしまうという方法だ。

 スパマーは,Webサイトやニューズグループ,メーリング・リストから電子メール・アドレスを収集する。もし,あなたの電子メール・アドレスがそれらの場所やフォーラムに投稿されれば,ジャンク・メールを受け取る可能性は高くなる。例えば,自分が公開されていないメンバー・オンリーのメーリング・リストに参加している場合,自分の電子メールがどこかにさらされたり,誤用されたりすることはないと思うかもしれない。しかし,だれかがそのメーリング・リストをまとめてWebサイトに掲載したら(セキュリティ関連メーリング・リストでもこういうことがある),そのうちにスパマーたちが勝手に使い始めるだろう。

 使い捨ての電子メール・アドレスを管理するのは,初めのうちは面倒に思うかもしれない。つまり古いアドレスを削除して新しいものを作り,フォーラムに参加するために使っている電子メール・アドレスを変更しなければならない。しかし,こういうステップにはほんの数分かかるだけであり,長期間にわたりジャンク・メールをフィルタすることに比べれば時間の無駄ははるかに少ないだろう。

選択ダウンロード機能で
不用メールをダウンロードしない

 もう1つ,あなたがた読者のうち何人かが使える技術は,選択ダウンロード機能(selective mail download)と呼ばれるものだ。「Eudora」や「Pegasus」のような電子メール・クライアント・ソフトがこの機能を備えている。OutlookとMozillaはいまのところ備えていない。選択ダウンロード機能は次のような使い方をする。まず,メール・サーバー上でユーザーの処理を待っている全メールのヘッダーのリストをダウンロードする。表示されたリストは普通それぞれのメッセージの「To」「From」「Subject」「Date」「Size」などのパラメータを含んでいる。

 次にユーザーはどのメッセージをダウンロードし,どのメッセージを削除するかを選ぶ。ユーザーはあるメッセージに対して,メール・サーバーが書き込んだSMTPヘッダー全体を見られる。

 選択ダウンロードのテクニックは,無数のウイルス,ワーム,トロイの木馬,そしてジャンク・メールがあなたの電子メール・クライアントに何かをする前に,それを除外できるようにする。さらにデスクトップで動かしているウイルス対策ソフトやスパム・フィルタリング・ソリューションの負荷も軽くする。

 あなたの電子メール・クライアント・ソフトが,選択ダウンロード機能をサポートしているかどうか調べてはどうだろう。もし,対応しているなら使うべきだし,対応していないのなら,ぜひベンダーにリクエストしよう。