グループ・ポリシー管理コンソール(GPMC)の使い勝手を試す 続き

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図23●サンプル・スクリプトによるバックアップの実行とその結果
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図24●サンプル・スクリプトによるリストアの実行とその結果

サンプル・スクリプトを使えば 難しいスクリプトも簡単に利用できる
 GPMCでは,スクリプトを使用して管理することもできる。GPOのバックアップなどの日常的な作業はスクリプトを書いて定期的に実行するとよいだろう。GPMCには,多くのサンプル・スクリプトが用意されており,それらは「%programfiles%\gpmc\scripts」フォルダに格納されている。

 サンプル・スクリプトを使用して「TestGPO」というGPOを,「F:\GPOBackup」フォルダにバックアップする方法を試してみよう。サンプル・スクリプトは,コマンド「cscript.exe」を実行しなければならない。cscript.exeが既定のスクリプティングホストになっていない場合は,コマンドラインで明示的にcscript.exeを指定する必要がある。

 例えば,GPOをバックアップする「backupgpo.wsf」スクリプトを実行するには,コマンドラインで「cscript backupgpo.wsf (GPO名) (フォルダ名)」と入力する(図23)。同様に,バックアップしたGPOをリストアする「restoregpo.wsf」スクリプトを実行するには,コマンドラインで「cscript backupgpo.wsf (GPO名) (フォルダ名)」と入力する(図24)。ちなみに,cscript.exeを既定のスクリプティング・ホストにするには、コマンドラインで「cscript.exe //H:cscript」を実行する。

 以上,GPMCの主要な機能を実際に試してみた。そのほか,Windows Server 2003で追加されたポリシーの結果セットの表示,GPOの検索などの機能もある。実際に使ってみた感想としては,今まで様々なツールを使って設定していたものが,分かりやすく整理されていてかなり便利になったといえる。しかし,完璧な自動化を期待することはできない。移行テーブルの作成やWMIフィルタを引き継がないところなど,まだ管理者の手作業に依存するところが残っているので,ある程度の覚悟が必要だ。