図1●★(シングルスター)と★★(ダブルスター)のカバー範囲。
NTTコミュニケーションズが公開している「カリキュラム」を基にまとめた

2001年に星一つだけでスタート
2002年に星二つ,2003年に星三つを追加

 さて,ここまで述べてきた,サポート・センターで主に個人のインターネット接続をサポートする人を選抜する試験が,.com Masterの星一つ,★(シングルスター)試験である。2001年にスタートしたときにはこの★のみだったが,2002年の第3回から★★(ダブルスター)を追加した。こちらは「インターネット活用の範囲を,ビジネスへの活用の基礎となる個人レベルでの情報発信にまで広げ,主に常時接続環境を利用して自ら情報を発信し活用するための基礎知識と技術を認定」(同社ホームページの「検定ガイドライン」より引用)するものだ。NTTコミュニケーションズはさらに上級の資格として★★★(トリプルスター)も実施する計画だ。ただ,本記事執筆時点では★★★のスタート時期,その狙いやカバー範囲は明らかになっていない(2003年12月の第6回から始まるのではないかと思う)。

 図1[拡大表示]は★と★★で求められる知識を概観したものだ。★が個人,特に初心者のインターネット接続と利用をサポートするための知識,★★は個人のヘビーユーザーや小規模法人ユーザーをサポートするための知識を求めていると考えるとわかりやすい。日経ソフトウエアの読者なら,★のサンプル問題は簡単に感じられるのではないだろうか。★★はさすがに一段手ごわくなっている。問題1は「サブネットマスク」が何であるかを理解していて,なおかつ最小のアドレスがネットワーク・アドレスになり,最大アドレスがブロードキャスト・アドレスになることを知っている必要がある。問題2では,一般ユーザーなら意識することがない「HTTPヘッダー」が問われている。

 合格の近道は「公式テキスト」を入手して,そこに書かれた内容をすべて理解することだ。公式テキストは★用が3800円,★★用が4500円。http://biz.ocn.ne.jp/master/j031.htmlで購入できる。安い本ではないが,かなり立派で内容もしっかりしている。

 私自身は受験していないので,★をゲットした知人に感想を聞いてみた。Aさんは「ちょっと力試し」で受けてみたが,ISDNを使った経験がなくてその部分が全滅して一度めは不合格。次にその部分を公式テキストで勉強して合格したという。周辺機器やネットワーク・サービスのサポートをしているBさんは,会社の勧めで受験。公式テキストが支給されたこともあって,楽々合格できたという。あなたもいかが?