わかりやすい
J2EEのしくみ

鈴木 理人ほか 著
ソフト・リサーチ・センター 発行
2002年4月
253ページ
2600円(本体)
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10日でおぼえる
JSP/サーブレット入門教室

山田 祥寛 著
翔泳社 発行
2002年5月
417ページ+CD-ROM
2800円(本体)
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サーバーサイドJavaを知り
手を動かしてみよう

 サーバーサイドJavaとは何かと問われたら,サーブレット,JSP,EJB(Enterprise JavaBeans)と答えれば,まあ間違いではない。ではそれらは何?ということになったら「わかりやすいJ2EEのしくみ」を読むのが良いだろう。この本では富士通およびその関連会社に勤務する4人の著者が,J2EE用語を理解してもらうために力を尽くしている。掲載しているJavaのコード例は富士通のJ2EE準拠Webアプリケーション・サーバー製品「INTERSTAGE Application Server」を使ったものなので同じ環境を使える人が多くはなさそうだが,サーバーサイドJavaのコードの大まかな形を知るのに役立つ。

 やっぱり自分のコンピュータで動かしてみないとピンと来ない,という人には「10日でおぼえるJSP/サーブレット入門教室」,がオススメだ。「0日め」(これを含めれば計11日だ)にJ2SE,Apache,Tomcat,MySQLをインストールし,そのあと10日間31時限で,JSP,正規表現,XMLパーサーXercesなどを使ったXML処理,JDBC(Java Database Connectivity)によるMySQLへの接続,JavaBeansの呼び出し,タグライブラリの利用といった話題をカバーする。これだけのことをよく一冊にまとめたものだ。

Javaサーブレット
プログラミング第2版

Jason Hunter,William Crawford 著
中田 秀基 訳
オライリー・ジャパン 発行
2002年1月
767ページ
5200円(本体)
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アドバンスド
JavaServer Pages

David M. Geary 著
松田 慎一 訳
ピアソン・エデュケーション 発行
2002年5月
480ページ
4500円(本体)
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Enterprise
JavaBeans第3版

Richard Monson-Haefel 著
浅井 真 監訳
須田 隆久 訳
オライリー・ジャパン 発行
2002年8月
657ページ
5800円(本体)
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2002年に出た大著3冊

 サーバーサイドJavaの分野では,2002年に大著が出た。「Javaサーブレットプログラミング第2版」,「アドバンスドJavaServer Pages」,「Enterprise JavaBeans第3版」がそれだ。「Javaサーブレットプログラミング」と「Enterprise JavaBeans」は,今回の版で日本語訳が出た。

 「Javaサーブレットプログラミング」は盛りだくさんな書物だ。Hello Worldと表示するサーブレットから始まり,サーブレットの動作の仕組み,マルチメディア・コンテンツ,セッション管理,セキュリティ,データベース接続,アプレットとサーブレット間の通信,EJBとの連携,サーブレットを使う助けとなる他のソフト(Tea,WebMacro,ECS,XMLC,JSP)などについて解説している。

 「Javaサーブレットプログラミング」を読んでJSPについてより詳しく知りたいと思ったら「アドバンスドJavaServer Pages」に進もう。「アドバンスドJavaServer Pages」の著者は,自分の本を読む前に「Javaサーブレットプログラミング」など他の本を読むことを推奨している。この本はカスタム・タグの作り方から始まり,HTMLフォームの高度な作成法,JSPページの適切な設計,国際化,セキュリティ,データベース,XMLと続く。お手軽な本ではないが,JSPの専門家を目指すなら読む価値がありそうだ。

 「Enterprise JavaBeans」も手ごわい本である。「本書では,EJB 2.0/1.1アーキテクチャの基本について説明し,例題をとおして学んでいきます」と書いてある直後に「それが複雑なテクノロジであることに変わりはありません」,「EJBを本当に理解しマスターしようと思えば,それには並ならぬ努力がやはり必要です」と続く。軽い気持ちで取り組める本ではない。でも,あなたがEJBを使わなければならないのなら,この本を恐れているわけにはいかないだろう。

JBuilder 6で組む!
はじめてのJava

北山 洋幸 著
技術評論社 発行
2002年3月
383ページ+CD-ROM
2780円(本体)
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実践Sun ONE Studio 4
Javaプログラミング入門

丸の内 とら 著
ソーテック社 発行
2002年10月
319ページ+CD-ROM
2800円(本体)
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Java GUIプログラミング
Vol.I,Vol.II

大村 忠史 著
カットシステム 発行
2002年1月,6月
419ページ+CD-ROM,
497ページ+CD-ROM
3800円,4200円(本体)
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Javaグラフィクス
完全制覇

芹沢 浩 著
技術評論社 発行
2002年1月
335ページ
2280円(本体)
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Java3Dグラフィックス入門
田中 成典 編
松原 吏志ほか 著
森北出版 発行
2002年6月
283ページ
2800円(本体)
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グラフィックスを使うなら

 (Webブラウザ上ではなく)Windows,UNIX/LinuxのX Window,Macintosh,その他の機器の画面にウィンドウやボタンを持つGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)を表示したいなら,または線を引いたり円や球を描いたりしたいなら,やはり一度はIDEを持つビジュアルな開発ツールを使ってみるのがよいだろう。最終的にあなたが目指すプログラムは,イチから自分でソースコードを書くことでしか得られないかもしれない。それでも,IDEでの画面作りは学習,テスト,試作などの助けになると思う。

 「JBuilder 6で組む!はじめてのJava」はボーランドのJBuilder 6 PersonalのWindows版が付いたJBuilderの入門書だ。Java言語の基本について説明した後,Swingを使ったGUI作成,線や円などの描画,アプレット作成などの話題を扱っている。JBuilderの最新版は2002年12月20日出荷のバージョン8なので,JBuilder 6は古いと感じられるかもしれない。でも,JBuilderはほぼ半年に一度バージョンアップするので,書籍はそれに追随するのが難しくなってしまっているし,入門時点であまりバージョンを気にしても仕方がないという気もする。

 「実践Sun ONE Studio4 Javaプログラミング入門」はSun ONE Studio 4 Community EditionのWindows/Linux/Solaris版が入っている。JBuilderのPersonalと違ってサーブレット,JSPの開発ができるので,それを試したい人にはこちらがよいだろう。本として面白いのはIDEのカスタマイズ方法に70ページを割いたり,ヘルプの見方を解説したりして,Sun ONE Studioの使い方の説明に力を入れていることだ。「使いにくい」と感じたらこの本で学んだことがその後生かされなくなってしまうわけだから,それを防ぐための努力をしているということだろう。興味深い本の作り方である。

 「Java GUIプログラミング」は1998年,99年に刊行された「SwingによるJava GUIプログラミング,同II,同III」を全面改訂し,書名を変えたものだ。J2SEとテキスト・エディタでSwingを使うというアプローチの本としては,代表的な書籍の新版だと言ってよい。今回は,Vol.Iで基本を学び,Vol.IIでは追加的なコンポーネントについて解説を加えている。ひとまずVol.Iを買って試し,読み終わった段階でVol.IIの購入を検討すればよいだろう。

 Swingのような出来合いの部品を使うだけでなく,2D(2次元),3D画像をプログラムで描き出したいという人には「Javaグラフィクス完全制覇」がよいだろう。Swingについても必要最小限の説明はあるので,前提知識はあまり必要ないと思う。3Dグラフィックスについてもっと読みたいという人には「Java3Dグラフィックス入門」に進むとよい。

iモードJavaプログラミング
504i対応版

アスキー書籍編集部 編
アスキー 発行
2002年9月
375ページ+CD-ROM
3800円(本体)
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iアプリゲーム
プログラミング

布留川 英一 著
毎日コミュニケーションズ 発行
2002年9月
336ページ+CD-ROM
2400円(本体)
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PocketPCでJava
溝口 文雄,平石 広典 著
共立出版 発行
2002年8月
204ページ
2400円(本体)
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携帯電話とPocketPCでJava

 Javaについて語るとき,携帯電話のプログラムはJavaで書く,という事実も重要だ。NTTドコモの携帯電話をターゲットにした書籍を取り上げよう。Javaプログラムが動く携帯電話は大きく2世代あり,NTTドコモが2001年1月に発表した503iシリーズが第1世代,2002年5月に発表した504iシリーズが第2世代だ。「iモードJavaプログラミング504i対応版」は504iでプログラムを書くための本である。503i用の本はスタンドアロン・アプリケーション編,ネットワーク・アプリケーション編,拡張APIリファレンス編の3冊に分かれ計1248ページあったが,今回は1冊にぎっしりと情報が詰め込まれている。ただ,入門者は姉妹書の「iアプリではじめて学ぶJavaプログラミング」(田口景介著,アスキー発行,2001年10月)を読むことが推奨されているし,503i用の情報はこの本には入っていない。1冊にまとめたので仕方がないとは言え,少し敷居の高さを感じる。

 親しみやすいという点では,「iアプリゲームプログラミング」の方がよさそうだ。503iと504iがどう違うのか,はじめてのiアプリの作り方と転送の仕方,など,やさしいところから説き起こしている。付属CD-ROMに役立ちそうなシェアウエアやフリーソフトを6本収録しているのも気が利いている。

 「PocketPCでJava」はWindows CE搭載の携帯情報機器(PDA)にPersonalJavaをインストールしてJavaプログラムを動かそうというものだ。サンプル・コードは多くなく,それよりPDAとJavaでこんなことができる(たとえば複利計算やポケット・ナビゲーション)という話が多い。夢があってなかなか楽しめる本だ。