音声を送れる64kビット/秒が基本

 ISDNの基本ビットレートは,64kビット/秒と決められています。これは,電話の音声をディジタルで送るために必要な速度です。

 家庭向けのISDNでは,この64kビット/秒(Bチャネルという)を2回線,制御信号のための16kビット/秒(Dチャネル)を1回線利用できます。これを「基本インタフェース」と呼び,この構造を「2B+D」と呼んでいます(pict.2[拡大表示])。

 これらの回線を同時に使えるのもISDNの大きな特徴です。例えば,1回線を電話に,別の1回線をインターネットに使うことができます。また,ファクシミリを送りながら電話をするといった使い方もできます。

 ISDNには,もっと高速なものもあります。これは「1次群インタフェース」と呼び,最大1.5Mビット/秒まで使えます。これは,64kビット/秒のBチャネルを23回線束ねて実現します。この構成は,制御用のDチャネル1回線を加えて,「23B+D」と呼びます。

 1次群インタフェースは,オフィスの電話機をまとめるPBX(構内交換機)への回線や,インターネット・プロバイダのアクセス・ポイントでユーザーからの回線を接続するために使われています。