電波は,周波数(波長)が違うとその伝わり方が変わります。このため,さまざまな目的に合うように,周波数を選んで利用しています。

周波数が低いと遠くまで届く

 電波は空中を直進するものですが,周波数が高いか低いかによって,電波の伝わり方は大きく違ってきます。

 周波数の低い(波長が長い)電波は,雨などの影響をあまり受けないため,かなり遠くまで届きます。また,ビルや山などがあっても,その後ろに回り込む性質があるので,ビルや山の陰でも受信できます。

 一方,周波数の高い(波長が短い)電波は,雨や霧などによって弱くなります。このため,遠くまでは届きません。また,こうした電波は,曲がったりせずにまっすぐ進む性質を持っています。さらに,ビルなどにぶつかると,そこで反射するといった性質もあります。これらの特徴は,光と共通しています。つまり,周波数が高くなると,電波の性質は光に似てきます。

 このように,電波は周波数によって性質が変わるので,分かりやすいようにそれぞれの周波数帯に名前を付けて分類しています(pict.1[拡大表示])。