「この前見つけたあのWebページ。URLは何だったっけ--」。こんな事態を減らせるように,WebブラウザにはURLの登録機能がある。米ネットスケープ・コミュニケーションズのNetscape Navigatorなら,「ブックマーク」,米マイクロソフトのInternet Explorerなら「お気に入り」だ(以下,ブックマークに統一)。ただし複数のパソコンを使っていると,それぞれのブックマークの登録内容を同じにするのはなかなか面倒。こんなときに役立つのが「オンライン・ブックマーク」だ。

 オンライン・ブックマークとは,インターネット上のサーバーにURLを登録できる無料のオンライン・サービスのこと。ブックマークがインターネット上にあれば,オフィスのパソコンで登録したURLを,出張先のノートPCからでも引き出せるようになる。

 オンラインだからといって,URL登録などの操作が特別難しくなるわけではない。使い勝手はWebブラウザのブックマーク機能とあまり変わらない。表示しているWebページのURLを登録したくなったら,専用ページにアクセスすればいい。これだけで登録は完了する。専用ページにアクセスした段階で,表示中のWebページのURLを自動登録するスクリプトが動作するからだ。登録したURLのディレクトリ構造を変えたり,URLリストの並び順を入れ替えるなどの編集も自在だ。

 もしあなたが,すでに大量のURLをブックマークに登録しているなら,再登録する手間が気になるだろう。幸いオンライン・ブックマークは,ハードディスクの中にあるブックマーク・ファイルをアップロードできるようになっている。ディレクトリ構造も,そのまま引き継いでくれる。

 目新しいところでは,登録した自分のブックマークを他ユーザーへ公開できるようにし,その公開されたブックマークを対象にキーワード検索できるようなしくみを提供しているところもある。これが充実してくれば,オンライン・ブックマークは検索サービスと同じ用途でも使えそう。というのは,公開されているブックマークは,少なくともどこかのユーザーが有用であると判断した“厳選されたURL”だけが集められていると考えられるからだ。家とオフィスで違うパソコンを使っているユーザーだけでなく,検索サービスで目的のページが見つからないと嘆いているユーザーも,一度試してみてはいかがだろうか。

高田 学也

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