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 KDDIは2003年3月、auブランドの第3世代携帯電話を専用の読み取り機にかざすだけでクレジットカード決済が完了する新システムの実証実験を始める。携帯電話を使った新たな決済方式を確立するのが狙いだ。

 モニター約2000人を募集し、新型の第3世代携帯電話と、それに装着する「UIMカード」、赤外線アダプターを貸し出す。UIMカードにはICチップが組み込まれており、ここにクレジットカード番号を記憶させる。番号は暗号化技術を使って保護する。

 支払いの際は、携帯電話で暗証番号を入力したあと、店側の読み取り機に赤外線でデータを送る。読み取り機は百貨店や居酒屋など約400店に設置する。トヨタ自動車の「GAZOO.com」など、携帯電話から接続できるEC(電子商取引)ショップ約30店でも利用できる。

 非接触型ICカードなど様々な決済手段が登場するなか、常時持ち歩く携帯電話を使った方式は注目を集めそうだ。

清嶋直樹 nkiyoshi@nikkeibp.co.jp