製品知識やITの専門的なスキルを伸ばすのも重要だが,「基本的なコアスキル」をおろそかにしていては,プロとは呼べない。すべてのITエンジニアがマスターすべき7つのコアスキルを探る。
図1 スキルの全体像と,すべてのITエンジニアが備えるべき7つのコアスキル |
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しかも,これからの時代を生きるITエンジニアは,自分の専門分野にかかわるスキルさえ持っていればいいというものではない。すべての職種・業務のITエンジニアが共通して持つべき基本的な「コアスキル」があるのだ(図1[拡大表示])。この基本的なコアスキルをまずマスターした上で,自分のキャリアに合った専門的なスキルを伸ばしていく──つまり「逆T字型のスキル構築」が求められている。IT教育会社グローバルナレッジネットワークの副社長で,「SEを極める50の鉄則」(日経BP社)の著者としても知られる馬場史郎氏も,「基本的なコアスキルをしっかり持っていれば,バランスのいいITエンジニアになる」と逆T字型エンジニアになることを薦める。
では,すべてのITエンジニアが共通して持つべきコアスキルとは何か?ベテランのITエンジニアやITベンダーの人事・研修担当者などの意見を集約すると,合計7つある。「コンピュータの基礎知識」,「コミュニケーション・スキル」,「プロジェクト・マネジメントの基礎知識」,「業種・業務知識」,「ビジネス知識」,「Web技術」,「セキュリティ技術」である。
次回以降では,なぜこうしたコアスキルが必要なのか,どこまでを「常識」としてマスターしておくべきなのかを明らかにしていく。