大島 耕二氏 ネットマークス ネットワークセキュリティ事業部 セキュリティ技術室長
鈴木 利秋氏 ネットマークス エンタープライズソリューション事業部 コンサルティング&プロジェクト マネージメントグループマネージャー

応答性や安定性を実測比較
移行後2週間は旧設備併存
レスポンスを重視する企業は,複数のインターネット接続事業者を選び,事前に実効速度などを検証しておくといい。また,通常の通信サービスより障害が発生する可能性が高いので,移行作業は既存設備を残したまま,段階的に進めた方が安全である。
OA機器の販売を手掛けるB社は,通信レスポンスの低下を解消すると同時に,すべての拠点をネットワークに接続するため,社内ネットワークを刷新した(図3[拡大表示])。ISDNによるダイヤルアップ通信料を削減する狙いもあった。
大規模拠点は,メイン回線をIP-VPNに,バックアップ回線をADSLを使ったインターネットVPNに切り替えた。従来はメインがフレーム・リレー,バックアップはISDNだった。
また,ISDNで必要な時だけ社内ネットワークに接続していた小規模拠点にもADSLを導入し,インターネットVPNで常時接続環境を構築した。さらに,従来は従業員が1~2人しかいなかったため,費用対効果のバランスからネットワークに接続していなかった出張所にも,ADSLを導入した。