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第一勧銀振り込み障害の真相---人的ミスの裏にデータ仕様の課題も
今回のトラブルの原因は,ATMが保持するカレンダ情報を2001年12月30日の業務終了後に入れ替えるべきだったのに,担当者のミスで3日早い27日の夜間に替えてしまったことにある。第一勧銀では毎年12月30日の業務が終了したあとで,ATMが保持するカレンダ情報を更新している。カレンダ情報に含まれるのは月日と曜日の関係だけで年号に関するデータがないので,カレンダ情報を1年分しか持てないからだ。12月31日は毎年固定で休日扱いとしているので,更新作業日は12月30日で構わない。
こうしてATMは振り込み要求を翌営業日扱いで基幹系のホスト・コンピュータに送信。正しいカレンダ情報を持つホスト側では,振り込み日付を2001年12月28日の翌営業日である2002年1月4日として処理した。 ATMの異常が表面化したのは,12月28日の午前8時45分過ぎ。第一勧銀は,1300台のカレンダ情報を一括して,2001年のものに戻した。9時20分ごろに処置が完了。それ以降ATMは問題なく稼働を続けた。 翌営業日扱いとなってしまった198件の振り込みのうち,125件を当日扱いに変更した。「希望者のほか,連絡がつかなかったもの全部を,12月28日の振り込みに変更させてもらった。その上で,後日お詫び状を送付した」(久富企画調査役)。 第一勧銀のATM約3100台のうち,異常が発生したのは約1300台だけである。同行は運用管理システムを新システムに移行中で,トラブル発生当日は,新旧両方の運用管理システムを並行稼働させていた。このうち「作業ミスをしたのは,旧システム側だけだった」(久富企画調査役)。 このように今回のトラブルの原因は人的ミスだが,その背景にはATMのカレンダ情報が年号の情報を持っていないため,毎年末に必ずカレンダ情報を入れ替えなければならないというデータ仕様の問題があったと言える。久富企画調査役は,「2002年末までに,ATMのカレンダ情報に年号も追加し,毎年更新しなくてすむようにする」と話す。 (大和田 尚孝)
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