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[Samba2.2によるWindowsファイル・サーバー構築入門]第2回(1)

Sambaに適したファイル・システム

2003/09/22
出典:2003年5月号  97ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

(注:記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

 LinuxとSambaを活用して,Windowsネットワークのファイル/プリント・サーバーを構築しよう。第3弾となる今シリーズは,Linuxの基本事項を含めてSambaの使い方を分かりやすく解説していく。今回は,ファイル・システムにはどのようなものがあるかを確認し,Sambaにはどれが適するのか検討する。

(ミラクル・リナックス 小田切 耕司)

 前回は,ファイル・サーバーとはどんなものかという,最も基本的なところを確認した。今回は,ファイル・サーバーの核となるファイル・システムについて,どんなものがあって,それぞれどういった特徴を備えるのかを見ていこう。

代表的なファイル・システム

表1●Linux用とWindows用の代表的なファイル・システムの概要

 前回説明したように,ファイル・サーバーはもともとクライアントOSごとに別のものが用意され,それぞれ異なるプロトコルをサポートしていた。実はファイル・システムについても,OSごとに異なるファイル・システムが採用されていることが多い。そして,採用したファイル・システムの特性が,ファイル・サーバーの特性をほぼ決定していると言える。

 例えば,SambaはQUOTA(容量制限)やACL(アクセス制御)機能を持つが,ユーザーがその機能を使用できるかどうかは,共有するディレクトリ/ファイルが置かれたファイル・システムがその機能を持っているかどうかに左右される。

 Linux用とWindows用の代表的なファイル・システムの概要を表1[拡大表示]に示した。

●FAT

 FATには,FAT16やFAT64,VFAT,FAT32など,それぞれ仕様が異なる複数種類が存在する。ジャーナリング機能は持たない。

 FAT16は,DOS時代に設計された16ビット・ファイル・システムであることから,このように呼ばれる。最大32Kバイトのクラスタ(ファイルの最小サイズ)を約6万5000個(=2の16乗),つまり最大2Gバイトまでの容量のファイル・システムを作成できる。

 FAT64は,Windows NTからサポートされた64Kバイトのクラスタ・サイズをサポートしたもの。最大4Gバイトまでの容量のファイル・システムを作成できる。

 Windows 98(正確にはWindows 95OSR2)からサポートされたFAT32は,4Gバイトを超える容量のファイル・システムを作成できる。Linuxからでも読み書きできるため,WindowsとLinuxのデュアル・ブート構成するマシンでは,データ交換用の領域としてFAT32を使用すると便利である。

●NTFS

 Windows NTでサポートされる標準のファイル・システム。Windows XPでは,デフォルト(初期状態)がこのNTFSになっている。ジャーナリング機能を持つので,システム・クラッシュ後に行われるファイル・システムの整合性チェックが迅速である。アクセス制御や暗号化,圧縮,容量制限など豊富な機能を持つ。しかし,現状ではLinuxからの読み書きが正式サポートされていない。

●EXT2

 Linuxの標準ファイル・システム。品質は安定しているが,ジャーナリング機能を持たないためシステム・クラッシュ後に行われるファイル・システムの整合性チェック(fsck)に時間がかかる。容量が大きくなると性能が低下するので,大規模システムには向かない。

●EXT3

 EXT2を拡張してジャーナリング機能を持たせたファイル・システム。システム・クラッシュ後に行われるファイル・システムの整合性チェックが迅速である。

 EXT2を拡張したものであるため,EXT2との互換性が高く,品質も安定している。しかし,容量が大きくなると性能が極端に低下するので大規模システムには向かない。

●ReiserFS

 ドイツのHans Reiser氏らが開発したジャーナリング・ファイル・システム。システム・クラッシュ後に行われるファイル・システムの整合性チェックが迅速である。

 開発当初は品質が悪かったが,Linuxカーネル2.4で標準採用された以降は品質が安定してきた。容量が大きくなっても性能低下は緩やかである。

●JFS

 米IBM社が開発したジャーナリング・ファイル・システム。システム・クラッシュ後に行われるファイル・システムの整合性チェックが迅速である。

 Linuxカーネル2.4で標準採用されている。大規模システム向けであるが,マルチバイトのファイル名に対応していない。このため,Sambaで「coding system=sjis」と設定し,シフトJISを用いた名称のファイルをサーバー側に作成することができない。

●XFS

 SGI社が開発したジャーナリング・ファイル・システム。システム・クラッシュ後に行われるファイル・システムの整合性チェックが迅速である。

 次期安定版のLinuxカーネル2.6に標準採用される。大規模システム向けで,アクセス制御,論理ボリューム(LVM)など豊富な機能を備える。

●Veritas File System(VxFS)

 米Veritas Software社が開発したジャーナリング・ファイル・システム。SolarisやAIX,UnixWare向けの商用製品として有名。Linux向けにも商用製品として出荷されている。RAID 1,1+0,0+1,5をサポートしたり,スナップショット機能を持つなど魅力的な機能を提供する。

●その他

 Linuxはオープンソースのソフトウエアであり自由に拡張ができることから,今まで挙げた以外にもOCFS(Oracle Cluster File System)やSISTINA GFS等のクラスタ用ファイル・システムなども利用できる。

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