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[特選フリーソフト]ウェブログ構築ソフト Movable Type(上)

さまざまな用途に対応する情報発信システム

2004/04/08
出典: 2004年1月号  116ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

ジャンル:Weblog構築ソフト 作者:米Six Apart社 
ライセンス:個人利用または非商用に限り無償 URL:http://www.movabletype.org/

 Movable Typeは,「Weblog(blog)」と呼ばれる情報発信システムを構築するソフトウエアである。文書などを管理する小規模なCMS(Content Management System)としても利用できる。プラグインでの機能拡張も可能だ。

写真1●CSSにより見栄えを変更できる
Movable Typeの公式サイトで用意される7種類のCSSテンプレートの表示例である。もちろん独自にCSSを記述して,オリジナル・スタイルを作成することもできる。
表1●Movable Typeの動作に必要なファイル
Red Hat Linux 9をサーバーに利用している場合の例である。
図1●Movable Typeのダウンロード・ページで入力する内容
ユーザー名とメール・アドレスの入力は必須である。
 「Weblog(blog)」というシステムを用いた情報発信サイトが話題になっている。Weblogは,継続的な情報発信を行いやすくするために,Web文書の作成や各種コンテンツの更新や管理,参照を補助するものである。機能的にはWeb日記システムと類似しているが,代表的なWeblog構築ソフト間でAPI(Application Programming Interface)が統一されており,Weblogサイト同士で記事を連携させたり,更新情報を取得したりできる点が異なる*1

 Movable Typeは,このWeblogサイトを構築するソフトウエアである。Perlで記述されたCGIプログラムとして動作するので,CGIを許可するだけでほとんどのWebサーバーに簡単に設置できる。バックエンドで利用するデータベース管理システム(DBMS)の種類が多いのも,導入を容易にしている。

 コンテンツの管理機能や,その他のWeblog文書へのコメントを自動的に相手に通知する「トラックバック」機能など,Weblogシステムとしての標準機能を網羅するのはもちろん,プラグインによる柔軟な機能拡張にも対応している。小規模用途向けではあるが,CMS(Content Management System)としても利用できるソフトウエアだ。

 開発は,米Six Apart社である。Weblogサイト1つ当たり150米ドルのライセンス費用が必要な有償ソフトウエアであるが,個人利用および非商用では無償で利用できる。カスタマイズにも制限はないが,再配布には許可が必要な点には注意してほしい。

デザインの変更やサイト要約の作成を手軽に

 Webページ全般に言えることだが,Weblogのような情報発信サイトでは特にページ・デザインが重要である。デザインにより,情報発信者や記事の印象,記事の読みやすさなどが大きく左右されるからだ。また,単に見栄えというだけでなく,ページ上に配置するさまざま機能のレイアウトも,デザイン上考慮すべき点だ。

 しかし,ユーザーが一からデザインを起こすのは簡単ではない。HTMLやCSS(Cascading Style Sheets)の文法を学習し,Movable Typeが提供する各種機能モジュールを理解していなければ,機能的なWeblogページは作成できない。

 そこでMovable Typeには,インデックス・ページ用やアーカイブ・ページ用など機能別にWeblogページのテンプレートが標準で用意されている。これをそのまま利用すれば,各種機能を提供するWeblogページを簡単に作成できる。テンプレートのカスタマイズもWebブラウザを通じて行える。見栄えに関する調整はCSSで施すようになっており,こちらについてもテンプレートが標準で提供され,カスタマイズにも対応している。Movable Typeの公式ページ(http://www.movabletype.org/default_styles.shtml)では,CSSのテンプレートが7種類用意されている(写真1[拡大表示])。

 また,Weblogシステムでは,サイトの要約情報(記事タイトルや内容要約,更新日時など)をXML形式のファイルとして提供できる機能(これをRSS=RDF Site Summaryと呼ぶ)を備えるのが一般的だ。Movable TypeもRSS情報の出力に対応しており,サイトの再構築時(後述)に自動的にRSS情報を生成するようになっている。RSSはバージョン1.0とバージョン2.0の双方に対応する。RSSリーダーとしての機能も持っており,他のWeblogサイトの要約を自分のWeblogページに表示させることもできる。

 前述した通り,プラグインによる機能拡張にも対応する。「MT Plugin Directory」(http://mt-plugins.org/)という専用のWebサイトが用意されており,ここから最終更新時刻表示機能を提供するものなど,多彩なプラグインをダウンロードできる。

Movable Typeの導入入手には登録が必要

 Movable Typeの動作に最低限必要なソフトウエアを表1[拡大表示]に示す。Red Hat Linux 9に導入する場合を例に,rpmパッケージが存在するものは,それを挙げている。このうち,Movable Type本体のダウンロードには,専用のダウンロード・ページ(http://www.movabletype.org/download.shtml)でユーザー名やメール・アドレスなどを登録(無償)する必要がある。参考までに筆者が同ページに入力した情報を図1[拡大表示]に紹介する。

 これらのソフトウエアをダウンロードしたら,設置するWebサーバーに,FTPなどを使ってアップロードする。ここから先は,サーバー上で作業を行う。

 今回は,Movable Typeをユーザー・ディレクトリに設置する例を紹介する。具体的には,/home/user/public_htmlディレクトリ以下でCGIが実行できる設定であると仮定し,そこにMovable Typeを設置してみることにする。

(重松 直樹)

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