(USニュースフラッシュ,2000.6.15)

米Red Hatが米国時間6月14日に,組み込みシステム向けの通信ソフト・ベンダの WireSpeed Communicationsを買収することで両社が最終的な合意に達したことを明らかにした。支払いは株式交換で行われる。

 Red Hat社が普通株153万1232株を発行して,WireSpeed社の全株式を買い取る。WiredSpeed社の今後の業績に応じて,Red Hat社は株式を追加発行する。買収金額については,6月11日から15日(米国時間)までのRed Hat社の株の終値の平均値をとって算出する。買収手続きは2000年7月31日までに完了する予定である。

 WireSpeed社は組み込みシステム向けの通信ソフト開発を手掛けるベンダである。マイクロプロセサやDSP(Digital Signal Processor)などにLinuxをポーティングしたり,ATMやDSL,Ethernet向けドライバ・ソフトウエアを開発した実績も持つ。米Hewlett-Packard,伊仏合弁のSTMicroelectronics,米Interphase, 米NETsiliconなどの半導体ベンダやインターネット端末,制御機器などのベンダを顧客に抱える。

 「WireSpeed社の組み込みシステム向け通信技術を獲得することで,オープン・ソース向けソリューション戦略を強化できる。サーバから小型の組み込み機器に至るまで幅広く対応が可能になる」(Red Hat社の社長兼CEOのMatthew Szulik氏)。買収後は,Red Hat社のClient Services Groupに組み込む。このグループには,99年11月に買収したCygnus Solutionsも組み込まれている。

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