近隣探索プロトコルには,近隣通知を返信できない環境にあるコンピュータと通信する場面でも使われる。仲介役となるコンピュータが近隣通知を返信するのである。これは,代理近隣探索プロトコルと呼ばれている。

 図3の例で説明しよう。パソコンGとHはシリアル・ケーブルでつながっており,パソコンHにはイーサネットと同じプレフィックスを持つIPv6アドレスを割り当ててある。この環境で,パソコンEがパソコンHと通信しようとしても,近隣要請パケットをパソコンHは受信できない。そこでパソコンGが代わりに近隣通知を返し,自分あてにパソコンHあてのパケットを送らせる。実際にパケットを受け取ったら,パソコンHに転送するわけである。