次に,インタフェースIDについて説明しよう。インタフェースIDの役割は,同じプレフィクスを利用するネットワーク(例えばLAN)の中でマシンを特定することにある。このため,ネットワーク内部でほかのパソコンと重複しないことを保証できる値ならなんでもよい。

 多くのIPv6ソフトが採用する代表的なインタフェースIDの作成方法は,LANカードに焼き付けられているMACアドレスを利用するものだ。MACアドレスは,メーカー識別子と機器識別子を組み合わせることでユニーク性を保証しているので,これを基にインタフェースIDを作れば,LANに接続しているマシン間でなら重複する危険性はまずない。

 MACアドレスは48ビットなので,インタフェースIDにするにはあと16ビット分を加える必要がある。この手法には決まりがある。それは,MACアドレスのちょうど中間に「fffe」という固定値を挿入するというものである。