次にIPv6アドレスをどのようにユーザーへ割り当てられているのかを説明しよう。

 IPv6アドレスは,上位64ビットがネットワークそのものの識別子として用いられ,下位64ビットはそのネットワークにおける機器の識別子として用いられる。

 ネットワークを表す上位64ビットは,いくつかのフィールドに分かれている。これはIPv4にはなかった特徴で,IPv6アドレスの“ミソ”である。フィールドごとに,階層的にアドレスを割り当てられるように設計されているのである

 階層構造の作り方はいくつかあるが,現在割り当てが始まっているIPv6アドレス空間では,FP,TLA,sTLA,RSVまでの35ビットが1セットとなる。地域IRと呼ばれるアドレス管理組織が,この35ビットまでを固定的にプロバイダに割り当てているので,アドレスを見ればどのプロバイダに割り当てたものなのかがわかるしくみになっている。


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