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客船「にっぽん丸」、世界一周クルーズの長旅をExpress5800/ftサーバがバックアップ
商船三井客船では、2000年の12月に客船「にっぽん丸」の船上管理システムにExpress5800/ftサーバを導入。サポートもままならぬ洋上のコンピュータシステムとして、102日間世界一周の快適な船上生活を陰で支える、無停止サーバの信頼性が高く評価されている。


導入目的
----TRINITY 船上管理システム

 商船三井客船株式会社所有のクルーズ客船「にっぽん丸」は、1973年に日本で初の世界一周クルーズを達成した客船の名前として知られている。その歴史は古く、1958年に竣工し南米への移住者も乗せた「あるぜんちな丸」が名前を変えて、初代の「にっぽん丸」として1972年に就航。以来、1976年の二代目「にっぽん丸」、現在の三代目「にっぽん丸」へと、その名が受け継がれている。

 総トン数21,903トン、船客定員600名の「にっぽん丸」の8階建ての船内には、シアターやレストランをはじめラウンジ、大浴場、図書室、プール、バーなど、洋上の長旅を快適に過ごす魅力的な空間が演出されている。

 1990年、三代目「にっぽん丸」の就航を機に、船内にコンピュータシステムを初めて導入した。1995年には「TRINITY船上管理システム」と呼ばれるシステムがクライアント/サーバ方式で導入され、日本の商船では初めてLANも設置された。TRINITYとは、三位一体の意。船と会社と利用客を繋ぐ、ネットワークという意味で命名されたという。

 「TRINITY船上管理システム」の基本構成は、7年前も今もほとんど変わっていない。メインサーバの他に、ファイル、グループウェア、バックアップ用の3台のサーバが1階のマシン室に設置され、そこからフロントや船長室、無線室などの各階の作業区域にあるクライアントPCへと繋がっている。また、同システムの核となる乗船客の管理システムは、船内の8カ所のショップやバーなどから、POSシステムを使って日々の売上や在庫管理のデータをメインサーバへと送ってくる。

 「業務内容はホテルに近いですが、違いは陸上ではないということですね。航海の前に陸上の予約システムから乗船客のデータが管理システムに送られたあとは、航海を終えるまでずっとサーバ上で管理していかなければなりません」と語るのは、同社の管理部システムグループリーダー課長の西川人男氏である。西川氏は、昨年の9月まで通信士として「にっぽん丸」に乗船し、同システムの管理に携わってきた1人である。




システム概要
----信頼性と運用の手軽さでExpress5800/ftサーバを採用

 2000年の12月、「TRINITY船上管理システム」のサーバをリプレースする計画がスタートした。このとき、船側から出された要望は、コールドスタンバイの解消、通信士が管理を兼任するためにできるだけ手間の掛からないシステム、長期の航海で連続稼働しても壊れないシステムであった。

 コールドスタンバイの解消について、西川氏は「これまでは、クラスタ構成でないサーバ2台によるコールドスタンバイでしたので、もし営業中に障害が発生した場合はその日のデータを失うことになります。常にそういう危険性のなかで業務を行なうことだけは避けたいと考えました」と説明する。

 1年のほとんどを洋上で過ごす「にっぽん丸」にとって、陸に上がるのは定期点検のためにドック入りする時しかない。サーバの入れ替えもこの時期に合わせて行わなくてはならないため、導入を1年後の2001年12月と決め、そこから逆算してマシンの選定に入った。

川崎 豊彦 氏
管理部
広報グループリーダー
次長 川崎 豊彦

 当時の担当者で現在は管理部 広報グループリーダー次長の川崎豊彦氏は、「Express5800/ftサーバは雑誌の記事で発売されることを知りまして、無停止型ということで今回の案件に最適かなと思い候補に挙げました」と、いきさつを語る。船舶では航海計器や通信設備といった重要機器は、航海の安全上から二重化されることが多い。この点で、フォールトトレラントを実現するExpress5800/ftサーバの特徴であるCPUやハードディスク、メモリの二重化が、同社の考えに合致したとも考えられる。

 その後、2001年3月に最終候補としてExpress5800/ftサーバと、もう1社のクラスタ構成のホットスタンバイを採用したサーバが残った。

 「一番のポイントは、やはり信頼性でした。一度港を離れてしまうと修理もサポートも難しくなりますから。その点、Express5800/ftサーバはまったくといっていいほど、手が掛かりません」と、川崎氏。5月には実機デモも見学し、信頼性を重視した同社の判断でExpress5800/ftサーバに決定した。

 さらに、西川氏も「本社のサーバにNEC製品が多いことに加え、日頃からシステムインテグレーションをお願いしていたこともあり、サポート面で安心できるというのは大きかったです」と語る。

 その後、10月にはアプリケーションの評価を実施し、無事2001年12月にExpress5800/ftサーバが導入された。



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