通信機器ベンダーのエンテラシス・ネットワークス(東京都千代田区、小川芳久社長)は7月21日、IDS(不正侵入検知システム)の新版「Dragon 7.1 侵入防止システム(IPS)」の出荷を開始した。ソフトウエア版とアプラインス版を提供し、新版ではDragonシリーズとして初めて本格的なIPS機能を搭載した。

 Dragon7.1は、1台のアプライアンスが最大4つの仮想的なIDS/IPSとして動作し、それぞれ設定を変えることができる。この機能を使うことで、ユーザーや部門ごとに異なるセキュリティポリシーを割り当てることが可能だ。

 さらに、同社が提供する検疫ネットワークソリューションと組み合わせて使うことができる。従来は攻撃に応じて、特定のユーザーの通信を拒否したり、特定の通信ポートを使えないようにするという防御が可能だったが、Dragon 7.1を組み合わせることで攻撃にかかわる通信だけを防止することができる。

 価格は、IPS機能が無いアプライアンスで約150万円から、IPS機能付きのアプライアンスで約200万円からとなっている。エンテラシスの小川社長は、「製品単体ではなく、検疫ネットワークなどソリューションとして販売していく。ソリューション提案やそれに基づく構築、サポートがしっかりできるパートナーと組みたい」と語る。

 エンテラシスの販売パートナーであるパナソニックCCソリューションズの楠木慎二IPネットワークグループ エンテラシスプロダクトチーム チームリーダーは、「検疫ネットワーク機能がIPSでさらに強化されたことで、ソリューションが展開しやすくなる」と話す。既にエンテラシスは5月、「Secure Networks」という同社の製品を組み合わせたセキュリティソリューションについて松下電器産業 国際商事本部と総販売代理店の契約を結ぶなど、松下グループとの関係強化を図っている。

鈴木 孝知=日経ソリューションビジネス
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