フランスの通信機器メーカー、アルカテルの日本法人である日本アルカテルは、日本でIP電話市場に参入した。欧州などで販売しているIP-PBX(構内交換機)「OmniPCX Enterprise」の国内販売を5月18日に開始。まずは、コールセンター向けのIP電話システム需要を狙う。アルカテルは、企業向け製品をすべてパートナー経由で販売している。日本でも、まずパートナー2社と契約を結ぶ予定で、先行する国産メーカーやシスコシステムズ、日本アバイアを追う。

 アルカテルは、PBXの分野では欧州のトップメーカー。IP電話にも対応したIP-PBXは、回線ポート数で1200万の販売実績を持つ。これまで日本では、PBXやIP電話の販売は原則見送ってきた。しかし、中国などのアジア市場の立ち上がりが好調。「IP化の進展で、PBX/IP電話メーカーはグローバル化と淘汰が進む」と判断。欧州など海外での実績を引っさげ、長期的な視点で日本市場の攻略に乗り出すことにした。

 今年末から来年には販売製品を拡充し、大企業、中堅企業のオフィスに向けたIP電話システムにも参入する考え。段階を追って、販売パートナーも拡大していきたい考えだ。特にパートナーにはソフト開発力に期待しており、アプリケーション分野に強いパートナーとの協業を強化する方針だ。

玄 忠雄=日経ソリューションビジネス

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