マカフィーは5月12日、ネットワーク上にある機器の脆弱性を管理するための専用サーバー「Foundstone 1000A アプライアンス」の販売を開始した。ネットワーク上にあるコンピュータのOSやアプリケーションなどの脆弱性をチェックし、管理者が事前に設定したポリシーに応じてリスクや対処状況を管理する。米マカフィーが昨年10月に米ファウンドストーンを買収して製品ラインナップに加えた。

 1000Aの売りは、管理対象となるクライアントやサーバーにエージェントソフトを搭載する必要がないこと。ネットワークから機器をスキャンして脆弱性を検出する。併せて、機能強化のために3つのソフトウエアモジュールをオプションで提供する。まず、最新の脆弱性情報とユーザー企業のハード・ソフト資産との相関関係を分析して、対処すべき優先順位を指示する「McAfee Foundstone Threat Correlation Module」。そして、担当者ごとに作業手順を指示し、完了確認を自動的に行う「同 Remediation Module」と、レポート機能を強化した「同 Enhanced Reporting Module」である。

 今後は、同社製のセキュリティポリシー管理ソフト「ePolicy Orchestrator」やIPS(侵入防御システム)の「IntruShield」と連携させるなど、セキュリティ機能の向上を図る。初年度の売り上げ目標は2億円。価格は管理機器50台の場合で300万円弱。管理するクライアントやサーバーの数によって値段が変わる。

 ターゲットは、大企業やセキュリティ管理の認定資格であるISMSやBS7799を取得するなどセキュリティ意識の高い企業である。同社の中村穣マーケティング本部マーケティング部プロダクトマーケティングマネージャーは、「ファウンドストーン時代に製品を扱っていたパートナーと、マカフィーのパートナーに販売を担ってもらう」と語る。

 さらに、こうした既存のパートナーに加え、新製品の販売については新たなパートナーの開拓を図る。IT系の販社だけでなく、「ISMS/BS7799の取得支援を行っているコンサルティグ会社などにパートナーになってもらい市場を広げたい」(中村マネージャー)という。

鈴木 孝知=日経ソリューションビジネス

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