トレンドマイクロは4月11日、企業向けセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター コーポレートエディション 7.0」シリーズを5月18日から出荷すると発表した。今後一年間の国内販売目標は130億円という。そのほとんどをパートナーを経由して販売する。

 新製品の売りは、スパイウエアのリアルタイム検出・削除ができるオプション機能として提供すること。ユーザーの個人情報やコンピュータ情報を収集するスパイウエアの脅威がますます大きくなっているからだ。同社のマーケティング統括本部プロダクトマーケティンググループの小林伸二プロダクトマーケティングマネージャーは、「スパイウエア対策ソフトは、情報漏洩対策やクライアント管理を強化している企業向け市場のほうが個人向け市場よりも大きくなる」とみる。

 このオプション機能は「ダメージクリーンナップサービス」として提供され、スパイウエアが書き込み、もしくは読み込まれた時点で検出して隔離・削除することが可能になる。従来製品では、スパイウエアの検出しかできず、それも手動検索やスケジュール検索の時に限られていた。

 コーポレートエディション 7.0シリーズの主要製品は4つ。クライアント向けのウイルスバスター コーポレートエディション 7.0、ファイアウオール機能が付いた同7.0 アドバンス、サーバー向けの同7.0 サーバ版、同じくファイアウオール機能を持つ同7.0 アドバンス サーバ版である。価格はそれぞれ、5ライセンスで3万6000円、5ライセンスで4万9000円、20ライセンスで6万9000円、20ライセンスで9万4000円。

 このうちのウイルスバスター コーポレートエディション 7.0 サーバー版は、同社製ソフト「ServerProtect for Windows NT/NetWare」の後継製品に当たる。同社は12月以降に、ServerProtect for Windows NT/NetWareの販売を停止する予定。販売停止後3年間は製品サポートを継続するという。

 ダメージクリーンナップサービスは5ライセンスで1万6000円だが、9月28日までに受注した分については3割引で提供する。販売目標である130億円のなかにダメージクリーンナップサービスの販売分は入っていない。小林マネージャーは、「金額の目標はないが、コーポレートエディションユーザーのうち50%への導入を目指す」と語る。

 さらに、年内にはゲートウエイ向けの製品も提供する予定。「スパイウエアが企業ネットワークに侵入した時点で削除したり、スパイウエアに感染するWebサイトへのアクセスを制限したりするといったことが可能になる」(小林マネージャー)という。

鈴木 孝知=日経ソリューションビジネス

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