キャッシュカードの偽造被害対策に迫られている金融機関に対して、大日本印刷(DNP)は4月1日から、ICキャッシュカードの標準パッケージを発売する。

 標準パッケージには、全国の銀行ATM(現金自動預け払い機)で利用できるようにするアプリケーションなどを標準搭載。静脈認証への対応や通帳機能など新たなアプリケーションを、必要に応じて追加することができる。価格は、アプリケーションを追加できないタイプのICキャッシュカードとほぼ同等に抑えた。DNPによると、ICキャッシュカードを発行するために準備期間が通常1年以上かかるところを、パッケージを活用することによって約7カ月に短縮できるという。

 DNPは、メガバンクのICキャッシュカードの製造と発行の実績があり、そのノウハウを基にパッケージを開発。ICキャッシュカード発行業務代行サービスも提供する。DNPは地方銀行や信用金庫など中小の金融機関をターゲットにしており、3年間で30億円の売り上げを目標にしている。

中井 奨=日経ソリューションビジネス

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