ADSL(非対称デジタル加入者線)事業者のアッカ・ネットワークスは3月4日、ジャスダックに上場した。同社はADSL回線の卸売販売だけでなく、企業向けに付加価値をつけたサービスの提供にも乗り出している。今後はソリューションプロバイダとも積極的に協業する考えだ。坂田好男社長に事業展開について聞いた。

◆今までは、個人向けと企業向けにADSL回線を販売することを事業の柱としてきた。事業も軌道に乗り、2003年度以降は黒字化を達成している。しかし、今は様々なモノとモノがどんどんネットワークでつながっていく時代だ。ネットワークの使われ方が多様化すれば、常時接続に新しい付加価値が求められるようになる。

◆こうしたモノとモノをネットワークにつなぐ、いわば“MtoM”を実現するサービスを、当社の新たなコア事業にしていきたいと考えている。例えば、オフィスの事務機器をネットワークにつなげることで保守費用を下げたり、カメラとストレージをネットワークでつないで映像を蓄積したりするなどだ。こうした様々な場面で、常時接続のニーズが出てくる。そのときに安価で品質の良いブロードバンド回線を使ってもらうことで、付加価値のあるサービスを提案したい。

◆付加価値サービスの提供は、当社だけではできないことも多いだろう。だから、ソリューションプロバイダと積極的に協力し、新たなサービスを考案し提供したいと考えている。地方のソリューションプロバイダとも組んでいく方針だ。今後は、協業を進めるためパートナー支援プログラムの準備も検討していく。

中井 奨=日経ソリューションビジネス

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