NECソフトウェア中部(愛知県日進市、江尻良範社長)は、RFID(無線ICタグ)を使用してクライアントPCの認証を行うセキュリティ製品「パソロックん」の出荷を3月1日から開始する。今年4月1日の個人情報保護法施行を間近に控えて、短期間で導入可能なソリューションとして売り込む。

 「パソロックん」は、RFIDが内蔵されたカード型の「ポータブルユニット」、RFIDの電波を読み取って認証する「ベースユニット」、クライアントと管理サーバー用のソフトの一式で構成される。スーパーウェーブ(東京都港区、笹倉豊喜社長)製のコンピュータ使用制限装置「パソコンロック」をベースに、NECソフトウェア中部がネットワーク一元管理などの機能を追加して商品化した。

 従業員は、ポータブルユニットを社員証として常時着用。利用権限のある従業員がクライアントPCから約3メートル離れると、自動的に専用スクリーンセーバー画面に切り替わり、第三者がクライアントPCを操作できない。利用権限者が席に戻ると、ベースユニットがRFIDのデータを認証して操作できるようになる。1セットで最大8人まで利用でき、管理サーバー用ソフトで利用者情報を一元的に管理することができる。

 同製品とバイオメトリックス認証製品や暗号化ソフトなどを組み合わせることで、さらに強力な情報漏洩対策の仕組みを構築することも可能になる。

 価格は1セットで4万円。NECソフトウェア中部は2年間で3万セットの販売を目標にしている。

(中井 奨=日経ソリューションビジネス)