複数の業務アプリケーション間でデータ連携を可能にする「アダプター」と呼ぶソフト群を開発・販売する米アイウェイ・ソフトウェアが、SAPユーザー向けの製品戦略を強化している。新設部門SAP PartnerPortの責任者ラルフ・マイヤー マネージングディレクターらが来日、SAPユーザー向けの戦略を語った。

◆SAPのユーザーは今、NetWeaverでR/3と他のアプリケーションをつなごうとしている。NetWeaverが登場してまだ間もないが、欧州での立ち上がりは早い。既に500を超えるユーザーが、NetWeaverと当社のアダプター製品を使って、R/3と他のアプリケーションを連携させている。当社もSAPユーザーにフォーカスしたビジネスユニットを最近作ったばかりだ。

◆当社の売りは、250を超えるアダプター製品をそろえ、工数をかけずに複数のシステムのデータを連携させられるようにできることだ。デモ環境ではあるが、R/3とAS/400のアプリケーションを動かしている状態で、30分でアダプターを導入したこともある。

◆様々なアプリケーションの組み合わせに使えるアダプターを開発し、更新し続けるために、230人の開発要員を専従で確保している。当社の年間投資は約5億ドルだが、ここへの投資がかなりの部分を占める。開発資金は大きいが、親会社がシステムインテグレーションを手がけており、そこで培ったソフト資産を生かせるため、資金がショートするリスクが低いことが強みだ。

◆販売パートナーは、グローバル規模で契約している企業が約20社、そのほか、地域特化のディーラーやリセラーなどが200社程度あるが、チャネル販売は2003年から150%以上伸びている。日本では2004年からアシストと販売協力しているが、同社はアジアパシフィック地域で最大の販売パートナーだ。日本語対応や画面の日本語化を優先して進めることをコミットしている。

(佐竹 三江=日経ソリューションビジネス)