住商情報システムは、ERP(統合基幹業務システム)ソフト「ProActive」の新バージョン「ProActive E2」を2005年1月から発売する。新製品を投入することで、これまでの中堅・中小企業に加え、今後は売上高300億円~500億円程度の中堅上位といった企業も視野に入れる考え。これに伴って販売戦略も見直し、新しいパートナー制度「ProShare」を導入する。

 ProShareでは、各パートナーが開発したProActive E2用のテンプレートを「部品」として流通できるようにする。各パートナーに様々な部品を使ってもらうことで、ProActive E2をユーザー企業に導入する際のアドオン開発をなくし、期間短縮やコスト削減につなげる。ProActive E2は独自の統合開発環境「SMART」を採用しており、簡単にテンプレートを開発できるという。加えて、開発したテンプレートはすべて連動するため、パートナーの再利用も容易になるという。SMARTはパートナーに無料貸与する。テンプレートの管理方法や所有権など詳細は今後詰める。

 「先進ユーザーは既にERPソフトを導入済みで、市場の飽和感も強い。そこで今後は、ERPソフトに関心を示しても高価格で導入が面倒とためらっているような企業を掘り起こしたい。このため、パートナーと協力し、簡単で安価に導入できる環境作りを目指す。今までSAPやオラクルが中心だった市場も狙いたい」(河野彰エンタープライズ・ソリューション事業部長補佐)。

 このほかProActive E2の特徴としては、Webアプリケーションの弱点を補完するためリッチクライアント「Curl」を採用したり、管理会計の機能を強化した点などが挙げられる。現在のパートナーは約60社だが、新パートナー制度では約70社に増やす考え。1年間で約400社に販売する計画だ。

大山 繁樹=日経ソリューションビジネス

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