三井物産セキュアディレクション(MBSD、東京都千代田区、野村一洋社長)は9月30日、ネットワーク上の資産情報や通信状況の変化を監視するセキュリティ・アプライアンス・サーバー「RNA Sensor 2.0(米ソースファイア製)」を発売した。ネットワークへの許可されていないパソコンの接続を検知したり、不特定多数のホストに対して大量の通信を行っているパソコンを見つけることなどが可能になる。

 RNA Sensorは、ネットワーク上のパケットを受動的にスキャンする方式を採用しており、ネットワークへのトラフィック負荷をかけることなく監視できる点が特徴。ネットワークに接続した機器のIPアドレスやOS、通信ポートといった資産情報や、認識した機器のぜい弱性、通信状況の変化などを、リアルタイムで収集、分析する機能を備える。

 製品は監視対象のノード数(16、256、1024、8192)で4種類を用意し、価格は最小構成の16ノードの機種で59万9000円、8192ノードの最上位機が449万9000円。販売パートナー5社を通じて販売する。今後は販売パートナーも拡充する計画。現在のパートナーはユーザー企業に直接セキュリティソリューションを提供するシステムインテグレータやネットワークインテグレータが中心だが、今後は卸販売に強い企業を中心に開拓する。来年の夏をめどに15社程度に増やす狙いだ。

 「現在はユーザーに対してRNA Sensor導入のメリットを啓蒙する段階」(MBSDの新井一人マーケティング本部長)としており、今年度中(2005年3月期)の販売目標は10台と控えめ。無償モニターキャンペーンの実施や定期セミナーを通じて、ユーザーニーズの掘り起こしを図る。また2005年早々にも、RNA Sensorの運用や監視を行うサービスの提供を予定している。

森重 和春=日経ソリューションビジネス