インテリシンクは今年10月半ばに、クライアント/サーバー型のデータ同期ツールEnterprise Intellisync Server(EIS)の後継製品「Intellisysnc Mobile Suite(IMS)」を発売する。新版では、業務アプリケーション領域での販売を強化し、販売パートナーも見直す。

 EISは、グループウエアや業務アプリケーションなどのデータを携帯電話やPDA(携帯情報端末)とデータを同期することで、社内データのモバイル利用を可能にするサーバー製品。データ同期の仕組みにより、携帯電話が通信圏外の場合でもアプリケーションを利用できる。

 EISはこれまで国内で約200社に出荷実績があるが、メールやスケジュールを同期する用途が中心だった。新版のIMSでは、セキュリティ機能を高めるほか、アプリケーションの配布・管理機能を強化し、企業内の業務システムと連携するアプリケーションを開発しやすくする、これにより、営業支援システムや受発注システムなど業務アプリケーション領域での販売を強化する。

 販売パートナーも新たに開拓する。メールやスケジュールを同期する用途ではアプリケーション開発などが必要ないため、既存のパートナーは売り切り型の販売が中心だった。今後は、「業務コンサルティングやシステム開発を組み合わせたモバイルソリューションの提供に力を入れるソリューションプロバイダとの協業を強化する」(荒井真成社長)。既存のパートナーとの関係見直しも含め、今年度(2005年7月期)中に10社を開拓、将来的には20社程度まで増やす。

 パートナーへの支援体制も強化する。パートナーの個別開発案件を技術支援する専任のSE(システムエンジニア)をすでに採用したほか、IMSの発売に合わせて、業務アプリケーション開発などのトレーニングコースを用意する。企業向け業務ソリューションの強化をテコに、インテリシンクは2005年7月期に、売上高で前年度比倍増を目指す。

森重 和春=日経ソリューションビジネス

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