ユーザー認証などセキュリティ関連システムを開発・販売するファルコンシステムコンサルティング(東京都千代田区)は、新しいワンタイムパスワード方式としてイラストなどのイメージ情報を使う「イメージングマトリクス」と呼ぶ認証方式を開発した。SIerなどに向けて9月にも販売する予定だ。

 「イメージングマトリクス」は画面に表示されるイラストの中で、自分の好きなイラストを登録して記憶し、ログインのときに画面上に表示されるイラストの位置に相当する数字を入力して認証するもの。イラストの順番も登録できるので、セキュリティが向上し、今までのワンタイムパスワードのように電卓のような小型機器などを携帯せずに済むという。

 ワンタイムパスワードは「1回しか使わないパスワード」のこと。ユーザー認証するときのパスワードを1回しか発行しないことで、なりすましなどの防止につなげる仕組み。モバイルによるリモートアクセス、特にインターネットの普及に伴い市場も伸びたが、最近は2005年4月から施行される個人情報保護法でセキュリティ対策への認識が高まり、再び市場が活発になっている。

 国内で先行するRSAセキュリティ(東京都千代田区)の「SecureID」やセキュア コンピューティング ジャパン(東京都港区)の「SafeWord」、エヌ・シー・エル・コミュニケーション(東京都中央区)の「ActivCard」などに続き、2003年からはシー・エス・イー(東京都渋谷区)やファルコンシステムコンサルティングなども参入している。今までのワンタイムパスワードは小型機器を携帯することに不便さを感じる利用者もいるため、ファルコンシステムコンサルティングは新しい認証方式を自社開発した。

大山 繁樹=日経ソリューションビジネス

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