NTT東日本とNTT西日本は7月20日、標準価格が6万2790円(税込み)と割安のIPテレビ電話機「フレッツフォン VP1000」を9月1日から全国で発売すると発表した。従来は10万円以上していた製品価格を、中小・零細企業でも導入できる水準に引き下げた。

 会見では、NTT東日本の古賀哲夫常務が「家庭からオフィスまであらゆるシーンで利用できる、“ブロードバンド時代の黒電話”に育てる」と今回の新製品にかける意気込みを語った。実際にソリューションプロバイダからの問合わせを多数受けており、法人向けでは直販のほか、パートナーへの製品供給も検討しているという。今後1年で、2社合わせて10万台の出荷を目指す。

 VP1000は、低価格ながらVGAサイズで毎秒30コマというテレビ並みの映像を最大2Mビット/秒で送受信できるのが特徴。画像圧縮には圧縮効率が良いMPEG4を採用した。本体にはタッチパネル式の8インチTFT液晶を搭載しており、テレビ会議のほか、ペン入力によるメモ帳共有、Web閲覧、メール送受信などの機能も備えた。

 サービスを利用するには、NTT東西のFTTH(ファイバー・ツー・ザ・ホーム)サービス「Bフレッツ」か、ADSL(非対称デジタル加入者線)サービス「フレッツ・ADSL」に加入することが前提。その上で、インターネット接続事業者各社のテレビ電話サービスか、NTT東日本のIPv6通信サービス「フレッツ・ドットネット」に加入してサービスを利用する。また、法人向けにNTTビズリンクが提供している多地点のテレビ会議サービスにも利用できる。また今後は、半年後をメドにテレビ電話機能付き携帯電話機との通話も実現させる考えだ。

玄 忠雄=日経ソリューションビジネス

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