IT関連の調査やコンサルティングを展開するアライド・ブレインズ(東京都新宿区、内田斉社長)は6月にも、地方自治体など公共機関が運営するWebサイトを対象にしたユーザーインタフェース(UI)のテンプレート(ひな型)集を発売する。同テンプレートは、6月に発行が予定されているアクセシビリティ(利用のしやすさ)のJIS(日本工業規格)にも対応させる計画だ。

 テンプレートは、高齢者や身体障害者などが不自由を感じることなくサイトが提供する情報を利用できるように、CSS(スタイルシート)を使ってデザインしたもの。Webサイト運営者は、アクセシビリティに関する具体的な実現手法に精通しなくても、一定レベル以上のWebサイトを運営できる。同社の研究成果・経験に加え、障害者などのユーザーに実際に操作してもらった感想なども反映させている。

 アライド・ブレインズはこれまで、総務省のウェブアクセシビリティ実証実験に参加するなど、アクセシビリティに関する調査・研究やコンサルティングを手掛けてきた。JIS化を目前に、アクセシビリティ実現ニーズが高まっていることから、テンプレートの開発・発売を決めた。

 テンプレートの価格は未定。地方自治体などWeb運営者のほか、同市場にITを売り込むソリューションプロバイダにも販売する。

志度 昌宏=日経ソリューションビジネス