東京エレクトロンと米プロケット・ネットワークス、富士通の3社は共同で、民間のIX(インターネットエクスチェンジ)運営事業者であるメディアエクスチェンジ(MEX)から、ネットワークの構築を受注する見通しである。米プロケットが明らかにした。現在、メディアエクスチェンジが、3社のソリューションを評価している段階で、「大きな問題が発生しない限り、受注を獲得できるはず」(プロケットの日本法人、プロケット・ネットワークス・ジャパンの中岡直代表取締役)。

 メディアエクスチェンジ(MEX)は、急増するトラフィックに対して、東京都内に置いたIXの容量を高めるべく、IXを構成するIP基幹網の更新に取り組んでいる。受注を共同で獲得した3社のうち、プロケットと東京エレクトロンは40Gビット/秒のトラフィック処理に対応したルーターを、富士通はレイヤー2スイッチを供給。両者の製品を組み合わせることで、従来のネットワークに対して、(1)障害時など通信経路を切り替える際に、収束時間を高速化、(2)ルーティング機能の一部に障害が発生した場合でも影響範囲が小さい--点を大きく改善したという。

 今回、会見を開いたプロケットは、通信事業者や学術向けの高速/高可用性ルーターで実績を持つ。日本法人は2001年10月に米本社のほか東京エレクトロン、ネットワンシステムズ、NTTPCコミュニケーションズというソリューションプロバイダ3社と共同設立した。2003年度の日本での売り上げは約1000万ドルで、「今後は日本市場で、新たなパートナーシップを獲得しながら、大手通信事業者への販売を強化する」(米本社のローランド・アクラCEO)方針だ。

玄 忠雄=日経ソリューションビジネス