日本SGI、NTTコムウェア、日本オラクルの3社は9日、Linuxを搭載したIA-64サーバーを使った業務システムの普及に向け、マーケティングや営業面で協業すると発表した。いわゆる“NTTマーケット”に加え、金融・証券、製造、流通業界向けにデータマイニングや課金、顧客管理などのソリューション需要を開拓する。

 今回の協業では、Linuxを搭載したSGIのIA-64サーバーAltix350に、オラクルのデータベース管理ソフトを搭載し、NTTコムウェアが実際の業務システムをインテグレーションする。3社共同の営業活動も行う。SGIとオラクルは仕切りを大幅に引き下げ、NTTコムウェアが料金面で訴求力の高い提案を行えるようにしたもようだ。

 「UNIXサーバーメーカーはIA-64サーバーの販売に腰が引けている。我々は既存のUNIXサーバー市場を破壊する」と日本SGIの和泉法夫社長は意気込みを語る。NTTコムウェアもNTTグループ以外の外販比率の引き上げのために、「圧倒的なコストパフォーマンスのシステムを提供する」(松尾勇二社長)意向だ。

 NTTマーケットの“開拓”も3社協業の重要なテーマ。NTTグループ各社の業務システムの多くは、NTTコムウェアが開発・運用を担当しているが、単価引き下げ要求が厳しく、NTTデータなども受注の機会をうかがっている。また、NTTドコモのようにNTTコムウェアの受注比率が低い企業もあるため、今後3社で、NTT各社に課金、顧客管理などの低コストのソリューションを提案していく。

木村 岳史=日経ソリューションビジネス