日本オラクルは、財務データの標準規格のXBRL(拡張ビジネスレポーティング言語)に対応した開発キットをパートナーのシステムインテグレータやISV(独立系ソフトベンダー)に無償で提供する。

 XBRLは、財務情報のデータをやりとりできるように標準化されたXML(拡張マークアップ言語)ベースの言語。2003年4月から東京証券取引所が、上場企業の開示情報を提供するTDnetで採用しているほか、2004年からは国税庁の電子納税申告でも採用される予定となっている。

 オラクルは、まず9日から既存の財務データをXBRL形式に変換する機能を開発できる「XBRL Report」の提供を始めた。2004年2月からは、XBRL形式のデータをRDBMSのデータに変換する機能をアプリケーションに付加する「XBRL View」を提供する。

 パートナーは、XBRLについての知識を持っていなくても、開発キットを使えばXBRLに対応したシステムやアプリケーションを開発できるようになる。オラクルは、開発キットの無償提供を通じて、データベース製品のシェア拡大を狙う。

中井 奨=日経ソリューションビジネス