ビジネスインテリジェンス大手のアクチュエイトジャパン(東京都港区、小島康英社長)が、販売パートナーの拡充に乗り出している。第1弾として10月24日には、NECネクサソリューションズと東芝ソリューション、日本IBM、富士通エフ・アイ・ピー(FIP)の4社と販売パートナー契約を結び、9社体制にした。さらに2003年末までに、メーカー系ソリューションプロバイダを中心に10社を加えて、20社体制にする。2004年には30社体制にすることで、前年比2倍の販売を目指す。

 アクチュエイトが得意とするWeb技術を使ったレポート作成機能は、システム構築案件で大きな割合を占める帳票のカスタマイズを効率化する。「値下げ交渉が厳しくなるなか、手作りで対応してきた帳票作成作業を半分程度に抑えられるBIツールは効果的なはず」(アクチュエイトの小島社長)。同社は、国内の帳票関連市場が約150億円で、その8割が“手作り”と見ており、大手ソリューションプロバイダを販売パートナーとすることで同市場の開拓を目指す。

 近年、BIツール関連ベンダーの動きが活発だ。仏ビジネスオブジェクツがレポート作成ツール大手の米クリスタルディシジョンを買収、BI大手の米ハイペリオンがBIベンダーの米ブリオ・ソフトウエアを買収した。また、加コグノスがレポート作成ツールの新製品を日本市場で先行投入している。これまで国内でのマーケティングが手薄だったアクチュエイトにとって、パートナー拡大を起爆剤にその存在感を示したいところだ。ただし、パートナーを急激に増やしたときのコントロールが、同社のビジネスの成否を決定しそうだ。

渡辺 一正=日経ソリューションビジネス