日立情報システムズは10月1日から、顧客企業のサーバーOSに適切なセキュリティパッチを適用して最新の状態を維持するサービス「PatchGuard」(仮称)を開始する。同社のMSP(マネージメント・サービス・プロバイダ)サービス@Managehomeを構成するサービスの一環として提供する。当面、同社の湘南センターで運用する約1300台のサーバーに対してサービスを提供するが、近いうちに対象を顧客企業に設置したサーバーにまで広げる。

 10月には第一弾としてWindowsサーバー用のサービスを開始する。湘南センターに専用サーバーを設置し、マイクロソフトがリリースする最新のパッチや、その適用条件、顧客企業のサーバーの構成などを一元管理する。顧客には、マイクロソフトからのパッチ提供情報をメールで通知するほか、顧客のサーバーOSやパッチ適用状況に合わせて、適切なパッチを選別して提供する。顧客から依頼があれば、パッチのインストール作業も実施する。また、パッチのインストール直前の状態をバックアップしておき、パッチの適用でトラブルが発生した際にはバックアップデータで復旧する。初期費用は1台当たり1万5000円から、月額料金は7000円からになる予定。

 パッチの適用状況を確認したり、適用作業を支援したりするソフトはIT企業各社から提供されているが、MSPサービスの形で提供するのは珍しい。日立情報は今後、マイクロソフトのOSだけでなく、LinuxやUNIXも扱う計画を立てており、ツールの選定などを進めている。

佐竹 三江=日経ソリューションビジネス