Webベースの文書管理ソフトNet-It Central(米インフォーマティブ・グラフィクス社製)を販売するオーシャンブリッジ(東京都渋谷区,高山知朗社長)は、9月19日に発売する新版を足掛かりに製造・建築設計業務用市場の開拓に乗り出す。

 Net-It Centralは,マイクロソフトのWordやExcelといったオフィスソフトのデータやCAD図面など様々な文書データをWebブラウザで表示できる独自形式に変換し、Webサイトに公開するソフト。社内の通達文書の公開や技術情報の共有など、既に国内で400社が文書公開システムとして導入している。

 9月に発売する新版Net-It Central 6.2では、CAD図面の表示機能の強化に加え、表示文書に書き込む機能を追加した。「文書の公開用途にとどまらず、様々な使い方ができるようになる」(高山社長)。また、CAD図面の表示機能では、拡大表示機能や複数のレイヤーを扱う機能など表示機能を充実させる。このほか、図面をWebブラウザ上で表示し、注釈や変更指示情報などを書き込んで共有することができるので、これまでの文書公開用途に加え、複数のユーザーが図面を共有しながらレビューや設計変更を共同で手掛けられる。

 オーシャンブリッジは、今後、既存の販売パートナーのうち、大塚商会や富士ゼロックスなどCAD製品を販売するソリューションプロバイダと協業して、設計業務用として売り込む計画。新版の投入によって、EIP(企業情報ポータル)に並ぶ有望市場と見ており、2004年3月期の販売先は250社と前年同期に比べて2倍に増やすことを目指している。

森重 和春=日経ソリューションビジネス