日本オラクルが、Linux関連事業を強化する。5月14日に、新戦略「Unbreakable Linux」を発表し、オラクルのLinux製品の販売強化のために、営業、技術サポート体制の強化や、パートナとの協業のための協議会設立などの施策を打ち出した。
Unbreakable Linuxは、Linux版のOracle9i Database やOracle9i Real Application Clusters(RAC)などLinux対応製品による情報システムの構築を推進するための事業戦略で、この日、新たにOracle9i Database Release 2 for Linux Intel ItaniumとOracle Cluster File Systemの2つの新製品を追加した。また、重度の障害が発生した場合には、オラクルがLinux OSの修正プログラムを作成・配布するなど、技術サポートの強化も表明した。
Linux製品拡販でパートナとの協業強化のために設立したのは「Unbreakable Linuxパートナー協議会」。伊藤忠テクノサイエンス、NTTデータ、新日鉄ソリューションズ、デルコンピュータ、東芝、NEC、日本ヒューレット・パッカード、日立製作所、富士通の9社が幹事会社として参加した。日本IBMも参加する見通し。
同協議会では、技術者の育成のほか、定期的な勉強会や交流会の開催、パートナが所有するハードやソフトの連携などを行うことによって、パートナが提案や導入のノウハウを共有し、Linux製品の販売増加につなげることを狙う。6月は、同協議会の啓蒙活動を行い、7月から本格的に活動を開始する。
同協議会には、幹事会社のほか、オラクルの既存パートナであるシステム・インテグレータやISV(独立系ソフト・ベンダー)などが参加する予定。
オラクルは、Linux製品の売り上げを2006年まで毎年50%以上の成長を目指す。(中井)