アクセンチュアは中国大連市に13日、新しいサービス拠点「大連デリバリー・センター」を開設した。アジア各国、特に漢字語圏のユーザー向けに、システム開発や運用・保守などの技術サービスのほか、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを低料金で提供する“オフショア拠点”として活用する。日本法人で中国ビジネスの責任者を務める吉田昌弘パートナーは「システムの詳細設計以降の全プロセスを任せることも可能。任せた部分は正味3~6割のコスト削減が見込める」と話す。

 サービス要員は現地で採用し、日本語、中国語、韓国語、英語の4カ国語でサービスを提供できる体制を整える。2005年度中に1000人体制にする。ただし当面は売り上げの約7割を日本企業向け案件が占める見込みで、アクセンチュア日本法人のための拠点という色合いが強くなりそうだ。

 アクセンチュアは既に顧客企業への提案を進めており、現在少なくとも10件程度の商談が進行中。ある流通業ユーザーの例では、店舗管理システムを大連市に移管し、さらに店舗向けのヘルプデスク・サービスまでも大連市のセンターが提供することを含めて検討中という。(佐竹)