1月18日に,英通信大手ケーブル・アンド・ワイヤレス(C&W)による米エクソダス コミュニケーションズの買収を米国倒産裁判所が承認したことで,エクソダス日本法人はC&Wの日本子会社ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(東京都台東区,サイモン・カニンガム社長)に売却されることが決まった。エクソダス日本法人は「買収により,サービス停止の懸念が消えた。今後,どのような形になろうとエクソダスのサービスは継続する」と強調する。

 エクソダス日本法人のパートナ各社も比較的楽観的な見方だ。野村総合研究所(NRI)は「基本的に変更はない。提携関係を見直す予定も現時点ではない」とし,伊藤忠テクノサイエンス(CTC)も「複数あるIDC(インターネット・データセンター)パートナの一つとして,顧客が望む限り積極的に売る」と話す。電通国際情報サービス(ISID)は「買収で財務基盤が確固になり,これまで以上のサービスが提供できるのであれば良い」と買収効果に期待する。ただC&W IDC自身は「エクソダス買収後の日本での事業展開について,2月上旬の米国での買収完了まで話せることはない」としている。

 C&Wはこれまでに,米デジタルアイランドや米PSIネットなど経営難に陥ったIDC事業者を買収。米エクソダスの買収では,現金約5億7500万ドルと約1億8000万ドルの特定負債を引き受けることで合意した。日本拠点のC&W IDCは既に2万平方メートルのIDCを持ち,エクソダス日本法人買収により4万平方メートル以上の床面積を持つことになる。(中井)