富士通と独SAPの両社はこのほど,富士通がSAPのERP(統合基幹業務システム)ソフトmySAP.comのグローバル・サービス・パートナ契約を締結することで合意した。近く正式に発表する。これを受けて富士通は,my SAP.comの導入サービスをグローバルに展開する。日本企業としては初のSAPグローバル・パートナになる。

 現在,mySAP.com導入サービスをグローバル展開するソリューション・プロバイダは,アクセンチュアやPwCコンサルティング,EDS,CSC,IBM,HP(ヒューレット・パッカード)など欧米企業12社。富士通は全体で13社目,コンピュータ・メーカーとしては3社目だ。

 これまでに富士通は,200人におよぶ業種横断のERP関連技術者を集結し,コンサルティングから実際の導入サービスまでを全面支援できる体制を整えつつある。今後,SAP要員をさらに増強する計画だ。これに,欧州市場中心に英ICLを母体とする富士通サービス・ホールディングス(従業員数1万5500人)と,米国市場中心に米DMRを母体にする富士通コンサルティング・ホールディングス(同9000人)を加えた三極体制でSAPビジネス展開する。

 SAPのグローバル・サービス・パートナは,欧州,南北アメリカ,アジア太平洋の3地域のうち最低2地域を網羅することが条件。富士通はこの条件を満たすことになる。

(北川)