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ケータイで参加するイベント多数
空飛ぶ無線LANスポットも活躍


愛知万博でのモバイル活用【後編】

世界に1部だけの新聞を即日発行
携帯電話で撮った写真を掲載

 これらのイベントに参加するには,インターネット接続とカメラ機能が付いている携帯電話があれば,携帯電話事業者や機種は問わない。また携帯電話を持っていない人も,NTTドコモのブースに備え付けのカードにメッセージなどを記入すれば,スタッフが撮影と携帯電話での処理を代行してくれる。手軽に専用サイトにアクセスできるように,2次元コードを印刷したチラシや,携帯電話の充電コネクタに挿すと指定のURL(uniform resource locator)に自動接続するスティックなども用意してある。

 メールで送られた顔写真とメッセージはサーバーに蓄積され,スタッフは1日5回の決められた時間に,事務所内のパソコンでそれらのデータをダウンロードする。顔写真とメッセージを一覧表示して,プロジェクトの主旨に外れていないかどうかを目視でチェック。チェックに通ったら,参加者にエキスポビジョンに投影する時刻や,朝日新聞社の「愛・地球広場マイペーパーステーション」ブースで発行されるオリジナル新聞「My Paper」の引き換え用シリアル番号などを記載したメールが送られる。

写真3 朝日新聞社ブースで発行した個人向け新聞
写真3 朝日新聞社ブースで発行した個人向け新聞
個人向けにカスタマイズした新聞を1部ずつ発行している。その日のニュースや愛知万博関連記事に加えて,携帯電話から投稿した顔写真が新聞の中央に掲載される。
※図をクリックすると拡大図を表示します。

 朝日新聞社のブースで手渡されるMy Paperは,その日のニュース記事,会場内広場の催し物案内のほか,携帯電話から送った顔写真を中央に掲載して印刷する“新聞”(写真3)。個人を対象に1部だけ発行する,世界で唯一の新聞だという。用紙には廃棄されるバナナの茎から採った繊維で作ったバナナ・ペーパーを使用。環境問題にも配慮している。

 携帯電話による1日の参加者は,約200人。「身近な携帯電話を利用することで誰もが気軽に参加でき,楽しい思い出を作ってもらえる場になっている」(NTTドコモ 第一システム営業部 ソリューション営業担当主査の塚本幸二郎氏)。広場は,国や世代を超えた多くの参加者でにぎわっている。

GPS対応のカメラ付き携帯電話で
一般視聴者がテレビのリポーターに

 一方,名古屋テレビ放送では,愛知万博の会期中,地上ディジタル放送の非連動データ放送による「メ〜テレリポーター倶楽部発!愛・地球博の歩き方」と題した情報コンテンツを提供している。一般公募で結成された約20人の視聴者リポーターが,週替わりで万博会場へ取材に行き,万博の見どころスポットやお薦めのグルメ情報などを紹介する。

写真4 名古屋テレビ放送の「取材用BREWアプリ」
写真4 名古屋テレビ放送の「取材用BREWアプリ」
公募から選ばれた一般視聴者が,GPS対応カメラ付き携帯電話を使って万博会場を取材。専用のBREWアプリを起動し,取材対象物を撮影すると,GPS位置情報が画像データに埋め込まれる。
写真5 携帯電話で撮影した写真をデータ放送で表示
写真5 携帯電話で撮影した写真をデータ放送で表示
一般視聴者などが取材したリポートと画像を表示するデータ放送。画面上の「地図」ボタンを選択すると,インターネット経由で現地の地図が表示される。
※図をクリックすると拡大図を表示します。
写真6 データ放送のリポートを印刷
写真6 データ放送のリポートを印刷
ディジタル・テレビに専用のプリンタが接続されていれば,画像やリポートとともに取材場所の地図や朝日新聞のニュース記事もプリントアウトできる。

 この視聴者リポーターが取材時に利用するツールが,KDDIのGPS(全地球測位システム)対応カメラ付き携帯電話である。専用のアプリケーションを起動して対象物を撮影(写真4)。撮影した画像にはGPS機能で取得した位置情報が付加される。

 取材後にリポーターは,撮影した携帯電話とテキスト原稿を局のスタッフに提出する。スタッフは携帯電話からメモリーカードを取り出して,カード・リーダー経由で画像をパソコンに取り込む。メール送信などを介さずにメモリーカードからパソコンへ取り込むのは,「ハイビジョン放送に耐えられるように,画像をなるべく高画質に保つため」(名古屋テレビ放送 編成局 デジタル推進部 主事の服部保彦氏)と説明する。

 画像はテキストのリポートなどとともに放送波に乗せられ,データ放送として配信される(写真5)。テレビに映し出されたデータ放送画面の「地図」というボタンを選択すると,画像の位置情報を基にした万博会場の地図情報をインターネット回線経由でサーバーから取得して表示する。

 放送したすべての記事や写真,地図のバックナンバーは,インターネット経由で閲覧可能。「限られた放送のデータ帯域を通信で補完できる」(服部氏)。

 また,ディジタル・テレビ専用のプリンタを接続してあれば,画像やリポートとともに取材場所の地図や朝日新聞のニュース記事もプリントアウトできる(写真6)。これらのシステムは,ジクー・データシステムズと共同で開発した。

 [2005/05/19]

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